また一つ歳を取ってしまった。
自分の年があんまり数えられなくなって、今年大台に乗るのかと思ってたら、まだ二年くらいあるみたい。
老眼的な何かはあるが、まぁ心身健康なのは親に感謝しか無い。
記憶力はちょっと悪くなってきたかなぁ。
やっと物理系の勉強が一通りは通すことができた。
ヘンダーソンハッセルベルク式とか、ギブスの相律とか久しぶりに思い出したわ。
理解と応用はかけ離れているから、この辺をすり合わせできるかだなぁ。
ちょこちょこ放射線と製剤に手を出し始めた。
母の目がだいぶ悪くなってしまい、色々目医者とかに連れて行ったが原因不明である。
本も読めなくて、段々頓珍漢になりつつあるので、やばいなぁとおもって、オーディオブックス?を買ってみた。
森鴎外の高瀬舟を聴いてみたが、もう文字で読もうとは思わないが、朗読なら中々聞ける。
安楽死がテーマかと言われると、まぁそうなんだけど、生活苦で弟の介護もやっていた登場人物が遠流されるという境遇にも関わらず、いろいろなものから開放されている姿も見て取れる。
世界は美しいばかりではなく、不平がなくてもストレスは積もっていくものなんだろうな、と穿った見方をしたりした。
太宰治の走れメロス、も聞いてみたが、とにかくメロスに激怒したわ、相談なしに親友を人質に出すなや。
散々ヒトを殺してきたディオニスが仲間に入れてくれ、で王様バンザイというテンポは、ええい面白いわ、さすが名作。
いやいや、やっぱり名作はツッコミどころはあっても本当にテンポが良くて面白い。
後で調べて面白かったのが、太宰が友達と豪遊してお金が足りなくなって、友達を人質に井伏鱒二にお金を借りに行ったが帰ってこず、友達が井伏鱒二のところに行くと、借金を言い出せなかった太宰が井伏鱒二と将棋を打っていたらしい。
太宰は「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね。」 と言ったという、なかなかきちくである、そこはかとなく感じるメロスのサイコパス感と完全一致である。
帰省した姉と、甥っ子がなかなか恋愛に前向きじゃないんだとかそんな話をしたりした。
なんとなく自分が似たような性格だから、人付き合いのわずらわしさとか、考えていることはよく分かるんだけど、それでもヒトを好きになる経験はしたほうが良いんだよという、なんとも説得力のない力説をしたりした。
好きな人がいるいい時代だったという、ちょっとした記憶の星のようなものは大事なんじゃなかなぁ。
思い出せるような縁がないと、生きたということに意味もなくなってしまう。
まぁ自分のは当時からうまくいかんやろかと思っていた合わない色々があったりもしたし、やっぱり合わせられんかったかと残念の数々はある
とはいえ怒られそうだが、ちょっと不器用そうなのが可愛い人で、頑張る姿のファン的ななにかではあったのかなぁ。
まぁ欠点を愛でられるのが愛というものではあるかもしれなく、欠点が目につくようになるのが、愛の終りではあったかもしれない、悲しい。
まぁ何か彼女の幸せのためにしてあげたいと、そう思える相手が昔いたのはなかなか人生悪くはなかったんだろう
甥っ子も色々おもしろく悩んでほしいものだ。
良いことを笑いながら思い出せるような晩年を過ごしたいものだなぁ。