へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

漫画からはいる・SFN2014は遠く・統合失調症関連128遺伝子の発見・妊娠中毒症の患者尿には高濃度のタンパク質凝集体(Aβ???)が含まれる

飲んで食って効率の悪い楽しい旅でした。
運転大好き。
まぁその話は改めて。

この年でなんなんですが、月刊少女野崎くん、という漫画を一気読みしました。
いやぁ、面白かった。
まだ完結してないけど。
アニメもやってるみたいだから見てみるか。

SFN2014に出るために見積もりを取りました。
まぁワシントン高いねぇ・・・同僚でも一緒に行くと安く済むんだけど
結局T大時代からお世話になっている会社が一番安い。
色々トラブルの数々は頭をよぎるが。

Natureに統合失調症のリスク遺伝子があっと驚く規模で報告されている。
2011年5つ位しか危険因子がわかっていなかったのに対して、まぁ108だと煩悩の数で楽しかったんだけど、それを越える128。
ここまで来ると、遺伝子Aジッチャンのなにかけて、あなたが犯人です!とは言いがたく、たくさんの危険因子が重なり合ってるんだろうなぁとは思うのです。
一方で、危険因子のシグナルや機能をマッピングすることで、どのようなシグナルが危険因子なのか、浮かび会ってくるものもあるようです。
以前から言われているようにグルタミン酸シグナルは有力ですが、それとは別に体内免疫系に関わる因子が大きくSchizophreniaに関わっているようです。
幼少期の体内Inflamation シグナルを解析したら、統合失調症のマーカーがわかったりして、治療に結びつくのかもなぁ、でもモデル作るのは難しいですね。
超どうでもいいけど、本文家でよめなかったから、Supplementary読めば、危険因子わかるかなぁ、って落としてみたらページ数100ページ超えてて笑った
欲しい情報はSupplementary Informationにありました。
うーんピンとくる遺伝子はないかな。

Science translational medicineに妊娠中毒とAlzheimer病関連遺伝子の意外な関係が報告されています
妊娠中毒とは一割程度の妊婦に起こり、高血圧、高蛋白尿が特徴となります
こちらもご参考に
妊娠中毒が起こる機構はほとんどわかっていなかったのですが、患者の尿に凝集性の高いUnfolded proteinが含まれていることが明らかになり、実はその凝集体の中にはAlzheimer病の病因因子アミロイドβ(多分?彼らの系では検出できてないと思うけど)を始めとするAPP代謝物が多く含まれている事が明らかになりました。
他に見つかったタンパク質もあって、 ceruloplasmin, immunoglobulin- free light chains、SERPINA1 、これらのタンパク質はタンパク質の折り畳み機構に係ると言われている、そして  Interferon-inducible protein 6-16 (IFI 6-16)(どうも以前に妊娠中毒患者の尿中に多いことが明らかにされていたようです)。
アミロイドβの前駆体であるAPP、産生酵素であるγセクレターゼ、何故かαセクレターゼも患者胎盤で増加しているようです、うーん?
BACE1よりBACE2増えているし、どちらかと言うと非アミロイドβ産生経路が活性化されているような気が。
つまりADと反対。
それはそれで面白い気はするけど。
うーんデータ面白いんだけど、やや危ういし、解釈が今一納得は行かない所も多い。
抗体で全部解釈が終わってるけど、ちゃんとマスで出て来るのかな、書いてない気がするが。
BACE1、PSEN1の発現が弱いなら、多分凝集体の正体はAβじゃないなぁ。
ADと共通するという彼らの論にはあまり載らないけど、凝集体の検出により、妊娠中毒症を予測できそうで、診断や治療についてわかっていくのかなぁと思いました。
ストレスが掛かるとAPPが増加することが知られているので、原因というより結果かもしれない。
それでも面白いけど。