へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

激辛を夢見て(迷走編)・教授も評価される・助手は辛い時代もあるらしい・失敗するときもあるのです・非翻訳RNAと思われていたRNAから筋肉の収縮を調節するマイクロペプチドが発現する

年末に旧研究室の忘年会でもらったカレー
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これが、枕の下に敷いて眠ると夢が見られるので、なかなか食べられない。
夢のなかで蝶だった私は、じつは蝶だったんじゃないかとか、まぁそんな感じだよ。
周と胡蝶とは、則ち必ず分有らん。此を之れ物化と謂う。

食べる勇気が出ないわけじゃないんだ。ほんとだよ。一緒に食べる相手がいたら食べるさー
ネタでピンク色のルーなんだろうと思ってたら、本気で辛いらしい。
辛いものは食べられるんだけど、後で胃に来るんだよな。カレー使った時にこれでわってみるか。
お腹が減ったわ減った。
ポッコリおなかを引っ込めるべく、夜食禁止、ランニングに励む日々であります。
正月からはニキロ減ったけど、若いころほど劇的には減らんよね

書類も大体書き終わった。
まぁ頭痛が痛い、みたいな表現も多そうなので、もう少し手を入れないと。
毎日書いてると、なんだかんだ進むもんですね。
愛着も湧いてきた。
しかし教育について書いてるんだけど、大変だよね、頼むから予習復習してくれと、自分ができなかった事を言いたくなる。なんで大学は入れたか、未だにわからん。
さいきんは教授に対する評価サイトなんてのもできて、教授たちも息が抜けない
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面白い教授ってなんやねん、授業がってことならええんやけど。
評価されるのやだなぁ、教授にならなければいいのか。
I浦先生とかやっぱり授業面白いんやね、たまにテレビで大学院講義流してるみたいだけど録画してみるかなぁ。
どうでもいいんだけど、そういえば本屋で、東大助手物語って本をしげしげと読んでました。
超ドロドロのドラマです、まぁ東大って怖いところね、こんなトコロで助教なんかやってられないわっておもいました、ええ。
いやいや、まぁ大昔の話ですよね。
あんまり最近はこんな話も



















なんのおはなしでしたっけ
知ってる先生は、いい先生ばっかやったで。よく知らなくてよかった。
気合入れた実験が、もうなんだかよく分からないなって失敗をしていて、泣きぬれて久しぶりに9時に帰りました。
だってやる気でない。
遺伝子が発現していないところからだからなぁ。
あ、実験忘れていることに今気づいたわ。どうしたもんか。
まぁ明日もう一回はじめからやね。

さて、サイエンスネタ
そういえばなんかCellの論文が心にヒットして、筋肉のお話とか読んでました。
まぁ最近カルシウムホメオスタシスの観点から筋肉にも少しばかり興味が有るんですが、いままでNon coding regionと言われていた領域に、筋肉特異的に発現するペプチドが隠されていて、筋肉の収縮に関わるSERCAというカルシウムチャネルに結合して、その機能を調節するってのが面白かった。
Long non coding RNA (LncRNA)ってのができてるんですが、その中に実はペプチドを発現する領域があったということらしい。
Peptideっていうから、細胞質にぶらぶら浮いてるようなイメージだったけど、膜貫通部分をもったペプチドってのもあるのね。
僕らエクソンイントロンノンコーディングってデータベースを鵜呑みに考えて、それが大体正しいのだけど、例外ってあって、それが割りと重要な作用を持っていたりする。
まだ病気の原因かわからないけど、ALSの原因遺伝子C9orf72はスタートコドンなしにDi-peptideのリピート産物を生成し、脳内に蓄積するなど、我々がまだ知らなかったような制御機構が、マイクロペプチドの中に含まれているかもしれない、って思うとちょっとワクワクしました。
お話を戻すと、SERCAの制御ペプチド自体は幾つかわかっていたのですが、遅筋スペシフィックに存在しており、速筋にも似たような分子があるんじゃないかと考えられ、スクリーニングされていたそうです。
今回見つかったMLNは筋肉にはユビキタスに発現しているようで、ミッシングリンクが見つかったのかもしれない。
この遺伝子はSERCAに結合し、カルシウム流入を抑制するような作用をもつそうです。
カルシウム濃度の亢進は、大雑把に言えば、筋肉の収縮を促す。
そこでノックアウトマウスを作ってみると
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みたいな感じになって、運動性能の高いドーピング的な強い(?)マウスになるらしい。
いや、ここまで激しい違いじゃないよ、フィクション!
なんでMLNいるねん、とは思った。
心筋とかに悪影響なのかな?と思ったけど、骨格筋にしか発現していないし。
今回は骨格筋に特異に発現する遺伝子として、スクリーニングしていったわけだけど、脳や、脳の部位特異的にこういうペプチドがあってもいいし、膜にインサートされて、隠れているやつだって居るかもしれない。
スクリーニングは絶望的に広がっていくわけだけど、なかなかおもしろい分野だと思う。
最近はこういうマイクロペプチドが流行りみたいで、Reviewなぞホウホウ読んでおりました。
最近転写系の遺伝子が神経変性疾患に絡んでることが多くて、そのことに意味があるかどうかはわからない状態だけど、もしかしたら特定の遺伝子の発現がリーキーになって、変なペプチドが出来たりするケースも有るのかもしれません。
すごく面白いと思いました。
逆にいうと、ノックアウトマウスのフェノタイプってのは、遺伝子がノックアウトしただけで安心するべきでは無いかもしれず、どこか遺伝子の中に制御因子が紛れ込んでいる場合もあるかもしれない。
分子機構がわかって行かないと、真実を視ているかどうかわからないかもしれないなぁ。