へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

怒りは何も進めない・研究ができないとは思っていないけど

久しぶりに学生とミーティングしていてキレてしまった。

Anger is an acid that can do more harm to the vessel in which it is stored than to anything on which it is poured.

おう神よ、人生はいつもためされる。

やつはあんまり自分の思う良い研究者像に当てはめんほうが良いのかもしれんなぁ。

徹底的に近視眼なんだから、もっとサクッと上がれるネタをふりながら、だんだん遠くをみられるようするのか、気が長い話だ。

 

大学や政府?が教員に求めるもの、みたいな話を聞く機会があったのだけど、まぁ研究、研究、研究ということで評価システムがくみあがっていってるのを感じる。

教育に評価なんてできないから仕方ないんだろうけど、なんだかなぁって気持ちにはなった、唯一の評価点は就職?

学問の府ではないんかな。

最近実践が尊ばれすぎて、座学は誰がやっても同じ的な風はあるんじゃないかな

やる気がそがれるなぁ

まぁ教えるの好きだから趣味でやるのか。

あんまり自分が大学の求める人材に合致していないような気分にかられてやるせない気分になった。

 

 

負けているときこそ奢るもの・ぼーっと講演内容を考える・アルツハイマー病における末梢免疫細胞のエピジェネティクス変化~ADリスクファクターの相互干渉がある?

最近のブログを見ていて、さて、これは良くない傾向かも。

研究者としてちょっと底辺歩いているなぁというのがあるわけだけど、そういう時にこそおごりたかぶりやすいかもしれぬ。

安っぽいけど、どっかでプライドの穴埋めをしようとするのかな。

学生の論文直していて、さも自分の貢献が大きいような気分になり始めてたけど、計画とデータなくして論文が書けるわけもなし。

とにかく学生が書きたい方向性を見失わないように、話をちゃんと聞こう。

 

おちついて周りを見て、自分がちゃんと一歩でも進める手をいくつか打たねばならん。

3流だろうが4流だろうがこの道で行くと決めてるんだから。

 

7月に一般向けの講演をすることになり、高校生以外だと何年ぶりかになる。

年齢層が高いと、実際に家族に患者がいるケースも多く、臨床的な質問が来ることも多いから、最近のトピックは抑えておかなくては、と認知症学会のHPを見たりする。

学生だと、スライドに遊びが多くなるけど、一般向けはそうも行くまい。

いっぺんくらい、学会の依頼講演とかやってみたいなぁ。

 

アルツハイマー病における末梢の免疫細胞のエピジェネティクス変化なる記事を読む。

Epigenetic dysregulation in Alzheimer’s disease peripheral immunity(Neuron)

https://www.cell.com/neuron/fulltext/S0896-6273(24)00039-4

https://www.cell.com/cms/attachment/49173070-6f9c-4ede-817e-50ea5a1688f8/fx1.jpg

まぁ結果か原因かと、データサイエンスはツッコミどころがよくわからないところもあり解説しよう!という元気は到底ない。

昔は間違うことも全く恐れなかったものだが、年を取ったもんだ。

ただ、AD病態で、末梢の免疫細胞のエピジェネティクス変化、とくにクロマチン構造の緩みがあり、それらが、ADリスク遺伝子として知られるものの発現を制御するのでは?

というところでは、うまい統一理論が組めそうな雰囲気がある。

AD最大の遺伝的危険因子ApoEのE4型になるほど、上記の変化は顕著になりそう。

Innate immunityへのApoEの関与と、脂質運搬以外の機能が垣間見えるが、さて、のっかれる波はあるだろうか。

 

授業だけど授業じゃない・添削は続くよ・査読が面白くない

初回の授業は終わった。

1回目はなんといっても授業をやってない(矛盾)のでどう受け取られるかは悩む。

勉強はどのように進めるのか、勉強を愛せよと洗脳を目指す。

 

Youtubeで最近懐かしの曲がおすすめされる。

www.youtube.com

いい曲というか、聞いた当初も、今も変わらず懐かしい何かを感じるきがする。

だれかにそう思ってもらえるように有りたいものだ。

 

やっと一報論文が仕上がって、ドナドナっと投稿されていった。

そんなに困難があったわけではないけど、書いてるやつが違うとクセも違って、一度にどっと直しをしているとちょっと頭がぐるぐるしてくる。

もう一報も上司にいったとのことで、ちょっと一息つけるかなぁとおもってたら、もう一報飛んできた。

まぁ景気の良いことではある。今年だったら基盤B通ったかもなぁ。

3年金無しはつらいから、今年は諦めだけど。

学振は自分のグループじゃない子ばっかり面倒見てるけど、大丈夫かな。

大丈夫かと聞いたら大丈夫と入っていたがだいじょうぶなのか。

 

最近関連論文ばかり読んでるので、あまりここで書き込めない。

敬遠していた(学生に読ませていた)研究対象の構造論文を読み込んでみたのだけど、驚愕の事実が発覚

しまった、これは全論文にいれるべきであったというトピックを見つけた。

うまくこれからの実験に落とし込めないか・・・

 

MDPIから査読依頼が来て、まぁ久しぶりに関連分野だからやるかなぁとおもったけど、レビューを一週間で読め!だからなぁ。

昔は10日とか言ってた気がするけど、だんだん短くなっている気がする。

査読依頼も、全く被らない分野を提示してきたりで、どうもやる気が削がれる。

査読をやると100CHFのクーポンをくれるわけだが、実態が見えると、IFがちょっとくらい高くても気分が乗らない。

あんまりワクワクする論文が来たりもしないところである。

 

 

やまない頭痛・資質なのか脂質なのか・LILRB4抗体は新規AD治療薬として、ミクログリア病態を改善できるのか?

エアロバイクを寝る前に漕いでるのだけど、起きると頭痛が多い気がする。

酸素が足りなくなるのだろうか。

天気も春先悪かったし、片頭痛頻度が高くて困る。

 

卒論が片付いて、論文もさっさと添削して返して、さぁ一休み、とかおもっていたんだけど、今度は学術振興会の添削とくる。

これなぁ。

最近申請落ちまくってる私になにか言う資格があるんだろうか、とは思うけど、まぁ書いてる人は悪いところが見えないもんだから。

自分のところの学生は資質が脂質で資質なのである!みたいな文章を書いてきたので、歯痛が痛いわ!あと脂っこい(?)とコメントして返しておいた。

まぁ仕方ないんだけど、なんか将来的な目標がふわっとしてて、こんな感じ。

www.ehonnavi.net

何にでもなって良いんだけど、とりあえずなにかになろうとしてくれと思う。

思ったより人生は短いんだぜ。

 

この論文を読んでいた。

Antibody-mediated targeting of human microglial leukocyte Ig-like receptor B4 attenuates amyloid pathology in a mouse model

Science translational medicineの最近のTopicなのかな。

まぁ面白かった、ちょっと抗体療法の勉強をサボってたら、色々しらない背景があるのねって感じ。

最近はMicrogliaの機能低下がアルツハイマー病と相関しているんだろうという風潮で、炎症性サイトカイン上がりますよ‐貪食能下がりますよ‐という病態が注目されている。

そういう事が起こると、凝集性の色々な毒性因子、特にアミロイドβの凝集体が代謝されなくなって、どんどん蓄積するという流れ。

さて、ではどういう原因があるかといえば、ミクログリアの貪食性を増すようなシグナルを亢進するか、抑制系のシグナルを抑制するかの二択とはなる。

そういう免疫系の細胞について、亢進・抑制のシグナルを司る細胞外レセプターファミリーとして、leukocyte Ig-like receptorというのがある。

これはファミリーの遺伝子がまとまって一つの染色体の近い領域に存在している。

どうもアルツハイマー病で、抑制系のLILRB4という分子種が増えるんだ→ミクログリア抑制、という仮説らしく、じゃぁ抑制系の抑制系は促進だよね!ということで、抗体療法でアンタゴニスト的な治療を目指していくとなる。

ちょっと違うけど、イメージ的にはオプシーボ様の作用を目指すことになるか。

厄介なのが、LILRB4のホモログはマウスに存在するものの、発現制御系に違いがあり、ヒトのようにAD病態で増加というのが再現できないらしい。

ちょっと温故知新で面白かったけど、先程行ったLILRが集積している遺伝子部分というのがあるので、昔のトランスジェニックマウスでよく使われていた大腸菌人工染色体(BAC)で、ヒトの抑制系のLILR部分をまるっとマウスに発現させてモデルを作っていた。

ものは使いようなんだなぁと思う、単に新しいものを追いかけるだけでは、真に新しいものは見つからないのかも。

このやり方だと、プロモーターやエンハンサー部分などの役割がヒトと同様となることが期待でき、いくつかのLILRのうち、本当にミクログリアに゙発現が多いものを同定できるそうな。

実際、人と同じくミクログリアでLILRB4(他の抑制系LILRは増えないみたい)が多くなり、AD病態で更に上る。

そのマウスをみんな大好き(読む私は嫌いな)5xFADマウスに掛け合わせる。

さて、このマウスが元のマウスと変化するのかがきになるが、モデルの目的としては、これでLILRB4感受性のミクログリアができたことになるから、じゃぁ抗体療法をして、AD病態の変化を見ようかとなる。

抗体を使うと、Aβプラークが小さくなり、ミクログリアもAβ貪食をしてるとのこと。

これで、認知機能を回復できていたら、もう一つ上のジャーナルだったのかもだけど、どうも周辺症状っぽい、高架式十字迷路試験における不安行動の改善があるくらいらしい。

まぁ系があまりにもアーティフィシャルなのかなぁ、5xFADだけでもいくつかの遺伝子の強制発現があるし、そこにBACだからなぁ。

かるくミクログリアが元気出したくらいではおいつかないのかも。

厳密にやろうしたら、いちど上記の系で出した結果を、ノックインマウス+ミクログリアLILRB4Tgマウスでやり直しくらいになるだろう。

言うて、時間とお金の制限はいつでもつきまとう、できるところで勝負というのも仕方ないときがある。

さてさて、このLILRB4の面白さはそこではなくて、これがApoEをリガンドとするところにある。

Aβ結合ApoEをリガンドとして認識すると、下流シグナルが動いて、もうお腹いっぱい、貪食できませんとなるらしい。

使った抗体はLILRB4とApoEの結合を防いでいるとのことで、はーApoE悪者説の出来上がりではある。

最近の抗体療法事情(Aベータ以外)も勉強できて面白い論文だった。

上にも挙げたけど、アーティフィシャルな実験系が限界ではあるのかな。

でも検証をかなり入れていたからそんなに目立たなくはあった

やっぱり欠点は自覚して、そこを何とか埋めようという努力のある論文は光るものがある気がする。

この抗体は脳以外で免疫を促進しちゃう可能性はあるような気はした。

あと本当に貪食能を促進するのがベストなのかはちょっとわからないよなと思った。

Aβ凝集体なんか消化できにくくて、無理やり食べたらパーンと割れちゃうんじゃないかな、ミクログリア

 

プラスマイナスで言えばプラス向き(体重)・校正校正校正

体重減らしたいなぁと思って、昔買った自転車こぎのホコリを払って30分くらい漕ぐことにした。

ある程度運動をすると、眠りが深くなる気もする

まぁ体重はそう減らないだろうけど。

スーパーで牡蠣を見てたら、鍋への欲求が止められなくなり、鍋の素を探すが、でてくるのはモツ鍋のもとだけ。

もう季節は移り変わっているのだなぁと思いつつ、えいやっとモツ鍋を作った。

うまいのだが、次の日残った鍋を見ると、氷のような油が覆っている。

これを昨日食べてたんだ、罪深い食べ物だなあと思う

まぁ体重減らしたい人間が食べるものでないのは確か。

遅きに失したが、ガツガツ油を除去して残りを食す。

まぁ一人で食べる鍋じゃないよね。山程胡椒かけるとめちゃうまいんだが。

 

暖かくなってきて、桜も満開。

トコトコ歩くにはいい季節になってきた。

さぁどこに行くのかというと、学校に行ってるよくわからなさ。

母がなくなり、あまり縛られることがなくなったのだろうけど、誰かの世話をしてるほうがマシということもある。

といっても、学生から論文があがっていたのもあり、まぁ色々早く済ましてあげなければ行けない事情もあって(そういうのを金曜日に持ってくるしなぁ)、土日は論文校正に費やした。

へのへのイズムを押し付けるきらいはあって、どこまで踏み込むかなぁといつも迷う。何回か書いてるかもだけど、学生の能力向上も図らなければならないから、(時間が許せば)2,3回は大雑把に問題点だけ指摘して、直してもらう。

どんな学生でも、最初は議論・結論がバラけてるというのが直しどころな気がする。

彼らにとってはやったことが等価に尊いことで取捨選択(言葉の綾でそんなに捨てたりはしない、重い軽いを分ける)ができにくいのだと思う。

だけど、カレーと中華丼を並べられると人は戸惑うだろうし(ホテルの朝メニューではありそう)、第三者として思い入れのない読者も雑多な素材をさぁどうぞと言われても困るところがあると思う。

持論ではリーダビリティが高い論文は印象が良くなって、査読に効果ありである。

リーダビリティとは何かというと、飛躍が少なく読者が書いているヒトの思考をたどりやすい、すなわち、寄り道が少ないまっすぐした道筋を誘導できていることだと思う。

よって解決→あらたな課題の提示→解決→繰り返し→仮説の証明という流れを作る。

具体的に言えば各章の最後に次の章の引きを作るのが私のクセで、章の題名も学生に任せるとひどく端的だが、その章の方向性を誘導して読みやすくすることを考える。

このあたりのテクニックは嫌いな人もいるので、良かれ悪しかれかもしれない。

リーダビリティのない読み物は駄目だと思うんだけどなぁ。

Discussionあたりは経験がないと、同じことを何回も議論するというのがありがち。

出てくる順番に問題があるケースも多い。

これは思いつき順に書くからそうなる。

良いんだけど、一度要点を抜き出して、どう並べたらわかりやすいのか考えろとよく指導する。

なんか作文でそういう設計図を書くって習慣がないのかなぁ。

まぁ経験かもしれない、ここ何年で、ざっと議論の方向性を見分ける能力はあがってきた気がする

なんといっても校正は本文を書くよりは楽である、僕も偉くなったものだ(皮肉)

とはいえ、本週末は2本やってたら、どうも頭がフラフラしてきた。

それなりに頭は使っているらしい。

うまくいかないこともいくことも・英語をかくかくかく・くすりがわかるを読む

2年前1番弟子が卒業したときもちょっと気落ちしたけど、2番弟子のドクターの学生が卒業してしまって以前より気落ちしてしまった。

学生は去るものではあるのだけど、4、5年付き合っているともう家族みたいなもん。

他にも科研費が取れなかったとか、色々がっくり来ることも多く、薬学会出席はしたのだけど、劣等感(金無しヒト無し時間無し)に苛まされ、友達と飲もうって気にもなれなかった。

後輩に声かけたけど、全く予定合わず、弱り目にたたり目みたいな気分で学会参加。

まぁわれより偉く見える日よ、啄木だっけみたいな感じで、こういうときは学会の面白い話題が俺は何やってるんだろうというところで刺さったりする。

これから盛り上がることあるのかなぁ、と暗い気持ちで新学期を始めてたら、一個グラントが当たった。

はー狐に包まれたような。

優しさには包まれるが、狐に包まれていはいけない

www.youtube.com

狐につままれたような気分。

基盤Bが自分的には最高の出来で、当たったグラントも一生懸命ではあったが、全く受かる手応えはなかったりで、どうも自分の中で整理ができない。

まぁ逆転ホームランで、新しくドクターになる学生に給付金と研究奨励金がつくことにもなり、2月から過呼吸気味だったが息がつけるようにはなってきた。

 

卒業生が全て2024年に論文をだし、今年は4月にして4報、未だかってない出だしになっている(自分が出したように書くのは間違ってるけど)

4月はのんびりとか考えてたら、二本学生から論文が飛んできて、英語を読む日々。

査読するか、論文直してるかだなぁ、最近。

英語話すのは苦手なのに、よくやるわ。

ここ何年か、ずっと論文直してるからノウハウ本くらい書けそうだけど、論文的な文書って未だよくわからんな‐と思う。

このくらいはかけるか。

章の題名に

~の部分を欠損したタンパク質は活性を持たない

と学生は書きがちだけど、

~の部分がタンパク質の活性に必要である

という直しをちょこちょこ。

もちろん論文は客観的に書く必要がある。

だけど何をこの論文の中で訴えたいのか、ある意味主観的な意思を少し乗せて、読みての理解の方向性を誘導できれば、わかりやすい論文になるはずである。

論文を書くうえで、ここを訴えたい、わからせたいというパッションは絶対必要。

これが決まってないと、すごくとりとめのない文章を学生は書きがち。

 

新学期も控えているし、中枢は毎年教えててマンネリになりそう。

少し勉強しなおそうと思ってこんな新刊を買った。

www.nanzando.com

薬理作用はすっ飛ばし気味な説明が多いんだけど、各薬物がどのように選択されるかわかりやすく掲載されていて、授業の副読書としてはかなり良いと思う。

臨床経験は(何なら薬剤師ホヤホヤだし)浅いのが最大の弱点で、そういう私にはなかなかにフィットする。

でもあんまり詰め込みすぎると、何が屋台骨なのかわからなくなるのが学生というものだろう。

シンプルさを失わないようにしなくては。

応用薬理、みたいな科目でもあれば楽しそうだけど。

干物を求めて東へ西へ・査読者で人気者?・ストレスグラニュールの知られざる機能~細胞膜の亀裂を塞ぐテープ?

鳥取で買った干物が美味しかったので、海の幸王国岡山で買えぬはずがあるまいと、岡山のブルーラインとよばれる道をたどりながら、海の駅回りをした。

ja.wikipedia.org

日生の海の駅しおじ

www.hinase.net

五味の市

www.hinase.net

を巡ったのだけど、この季節は牡蠣一択らしく、干物なぞござらん。

加工食品だから、魚市場行ってもだめなのかなぁ。

殻付き牡蠣を買ってきて(1ダース1500円だった)、さてどうしようかしらとおもったのだけど、無理やりデロンギのホットプレートで焼いてみた。

半生な気がして、よく当たるので怖かったけど、まぁ美味しい食べ方の一つではある。

 

結局、スーパーしかないかなぁと思って、父が昔好きだった店に行ってみた。

www.watanabeseisenkan.com

まぁそこら中にあるハピーマートよりは干物は多かったので、いそいそと買い込む。

干物ってどのくらい持つのかしら。

 

査読がどんどん来る。

RO誌はこの前やったばっかだけど。

Elsevierのよく知らない雑誌から来たから、とりあえず受けたけど、レビューの査読だった。

読むのめんどくさいんだけど、まぁ勉強かなぁ。

 

勉強計画で色々読んでたんだけど、この論文が面白かった。

www.nature.com

細胞はストレスを受けると、ダメージを受けた状態をある程度維持できるようにいくつかの反応を示す。

特に新規のタンパク質合成は状態の維持には向かないので、ストレスグラニュール(SG)という、まぁなんだろう、ジュースの中のタピオカ?みたいな区画に、翻訳に関わるようなタンパク質とmRNAあたりをガチッと固めてテンプルで、動かないようにしてしまう。

そうやって、ストレスをやり過ごし、状況が改善したら、タピオカとは違い、ぱっと乖離して合成をもとに戻す。

というところで、統合的ストレス応答、だったかな、結構様々なストレスで同じように起きるシグナルによりSGが形成される。

seikagaku.jbsoc.or.jp

しかし、SGの働きはもっと多様かも知れないというのが本論文のキモ

我々の細胞内小器官は膜によって袋のような形で区分されているが、色々なストレスによって、風船が割れるような膜構造の破綻が起こる可能性がある。

何が起こるかといえば区画化して外に漏れていなかった、溶液、とくに細胞の分解に関わるようなリソソーム(酸性)の成分が流れ出ると、細胞には大きな障害になる。

SGは一部膜に結合しやすいことが知られていたが、どうも膜の破綻と内容物の露出を検知し、その穴を塞いで時間を稼ぐような性質を持つらしい。

時間を稼いでいるともっかい膜がバックリ穴ごと食べて、もとに戻ることもあるらしい。

しかしSGを形成できなくなるようなG3BP1/2のノックアウトではエンドソーム・リソソーム障害の再生機構を失ってしまうことが示されている。

系がきれいで、論理だった良い論文だった、かなり面白い。