へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

無駄話なら任せろ・北村薫の新刊・アクトスでアルツハイマー治療臨床試験へ

超どうでもいいんですが、FIgure作ってて、いや愉快なお兄さんたちが作ってるフィギュアじゃないですからね、この前秋葉原行ったらフィギュア中古販売って謳ったビルがあってびっくりしたわ、どんだけ需要あるのさ。
さて、なんの話だっけ。
そうFigure、論文のFigureの話ですよ、
お母さん、僕のあの夏に書いた論文はどうなったんでせうね、
 ええ、夏、碓氷の暗雲立ち込める道で
  なんか書いたあの論文ですよ・・・
西条八十なんて誰が知るのか、オチはないのか無いのです。ああ、書いたと思っても直すとこたくさんあるのです。
最近良く話しそれるな、これは一族の呪い、多分認知症ではない、そう願おう、そう、いい加減本題入れ。
いや本当に超どうでもいいんですが、Figureの写真にTGN38と書こうと思って(ちなみにTGN38、GolgiとEndosome間をさまよう悲しい定め、このへんの輸送がおかしくなるとTGN38の局在が変わるので楽しい)、すべての表記がTGN48になっていることに気づく私。
ああ、大衆文化の侵食って怖いわ、そういえばAKB48のカレンダーもらって、部屋においてあるし。
そんだけ?ええそれだけですが。本当にどうでも良かったね
結構文字数使った。

まだ読んでないのですが母親向けかなぁと思って、北村薫の本を送ったりしました。
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北村薫推理小説で読み始めましたが、ミステリの読み手、日本文学のウンチクを読むだけでも結構いけます。
詩が好きなので、詩歌の待ち伏せはなかなか面白かったです。
この本は北村薫のお父さんの日記を読み解く形らしいです。
出版社いわく
若者たちの思いが集められた雑誌「童話」には、金子みすゞ淀川長治と並んで父の名が記されていた―。創作と投稿に夢を追う昭和の青春 父の遺した日記が語る“時代”の物語。
だそうな。淀川長治もあんまり知っているヒトがいなくなってきたのかなぁ、いまWikiみたら結構面白い人生おくってはりますな。

さてサイエンスネタなんかあったか。
昨日のPNASのSynucleinリン酸化ネタサクサク読みました、思ったよりと言っては失礼ですが、良くやっている研究でPNAS納得です。たまにひどいのあるのですよ。
PLK2のリン酸化ではSynucleinは減少するが、他のリン酸化キナーゼであるGRK5/7(だっけ?)あたりではリン酸化は受けるが、分解に行かない。
単にリン酸化されただけではプロテクティブとまでは行かないらしい

そういえば僕らの武田が勝負に出た、というと大げさですけど、これまでのフラグシップであった糖尿病薬「アクトス」(ピオグリタゾンが化合物名かな)、についてアルツハイマー病の改善効果があるか臨床試験に乗り出すそうです、いけいけー
APOEにならび、TOMM40というアルツハイマー危険因子の評価も同時に行い、アルツハイマー病になりやすそうなヒトを対象にするそうな。
個人的にはAPOE自体がコレステロール代謝に関わるので、APOE4リスクアレルで効果が出ない場合もあるんじゃないかと思うんですが・・・あとTOMM40ってそんなにたくさんあるアレルだっけかね
アルツハイマー病は最近では脳の生活習慣病と言われるように、糖尿病、高血圧などと相関しています。
最近ではインシュリン点鼻薬の臨床試験が進んでいると思われますが、アクトスはこの流れにのるか。
作用機序としてはPPARγ作用ですが、核内受容体アゴニスト(RXR)のBexatroleneとイメージはかぶります。
というかこの2つは複合体作ってタンパク質発現を制御しますしのう。
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最近Bexatrolene論文あえなく否定されましたが、もう少しターゲットが絞れてるなど、アクトスが効く可能性はあるはず、というか多分ある程度いい結果は持ってるんだろうな。
核内受容体がターゲットになるかなど、非常に興味深い臨床研究です。
糖尿病予防がアルツハイマー予防にこつながるのかも
アクトスもう一回花を咲かせるか。
ただ膀胱がんの危険性が指摘されているので、そこはクリアできているのか気になりますが(たぶん低用量ってのがミソなんだと思います。
うむ頑張れ武田、そしてちょっと近いことやってる私に研究費をちょこっとね・・・