へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

ゲノム編集計画

ああ、思うんですけど、僕地雷見ると踏みたくなるタイプなんだなぁ。
お世話になってるのに人のこと揶揄するようなこと言うもんじゃないなぁ、なんか今日は鬱々としてしまいました。

突然デュアルディスプレイの野望がむくむくと持ち上がってきました、動画見ながらブルグ書くです。
やっすいディスプレイ買おうかな。

細胞が増殖しなくなって、仕方ないので実験休んで細胞起こし直しています。
ぼーっとしているのも何なので、勉強に勤しみます。
落ち着いて集中して論文読んでると、アイデアがふつふつと湧いてくるので、やっぱ集中して考えるって大事だなって思います。
やってみたいよCas9/CRISPR、ということで、参考書を熟読してました
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いい本です、これを読んでから論文を読むとわかりがいい。
技術を使ってみたいというのもあるのですが、今見ている現象の解析にあまりにステップ数が掛かり過ぎる。
薬剤もしくは遺伝学的スクリーニングをするために、もっとわかりやすいフェノタイプに置き換えたいのです。
また変異、もしくは欠失により、表現型が変わるか観察したい。
よりNaturalな所で解析できるなら説得力も出ます。
ノックアウトマウスまで作れといわれると、引きますが、Cas9はうまくいけばコンストラクト一週間、細胞作成は一ヶ月くらいあれば出来そうなんですよね。

大体気を付けなければいけないポイントも分かって来ました
遺伝子を改変する手法としては
①一箇所についてDSB(Double strand break)をターゲット部位に入れて、その修復機構として、両方の断端をある程度削り込む(平滑末端にしないとうまく修復できない事に由来します)機構を利用して、ランダムな変異を期待するやり方。
②DSBを起こすと共にDSB近傍のHomologous regionを3’、5’側につけて、マーカーDNAを導入すると、相補的配列を手がかりに染色体を元に戻そう、とする修復機構が働き、マーカーが染色体に取り込まれるという事を利用して変異を導入するやり方。

②は①にくらべて、計画性のある変異を作成可能ですが、効率は悪く一長一短です。
実は③というものもあって、CRISPR/CAS9はDNA二本鎖の両鎖を切る働きがあるのですが、D10Aという変異をいれると、片方の鎖しか切らなくなります。
そうすると二本鎖の片方がチョンと切れた状態になりますが、対となる逆鎖が鋳型となるので高度に修復ができます。
この場合Recombinationが起こる確率は下がりますが、ターゲットでない配列をCas9が切った場合も修復がかかるようになるので、Off targetと呼ばれる、標的配列以外の変異が少なくなるメリットがあります。
効率の悪さも、逆鎖を標的遺伝子内の別のターゲット配列を設計したD10A 変異CRISP CAS9できってやると改善されます。
複数のターゲットにより、標的とする遺伝子編集が特異的に行えることになります。

変異の導入は①なら簡易的にはゲノムDNAの変化を捕らえ、最終的にはスクリーニングとなるわけですが、培養細胞ならより能動的に、遺伝子の変異部位(DSBの近く)とGFP抗生物質の耐性マーカーをLoxPで挟んだ配列をつなぎ、DSBが起こる領域の相同配列をチョンチョンとつけたブロックを作ってやります。
これが染色体に取り込まれると、光ったり、抗生物質耐性をえる。
一方で外来のマーカー遺伝子がはいることでゲノム構造が変化してしまうので、それが嫌な場合は、クローンを得た後、Creを一過性に発現することで、マーカーを削除することができ、最低限の配列が残るのみとなります。
まぁこのへんはこれまでのノックインマウスの作り方とそれほど変わらないのかな。

つらつら書きましたが、上記の参考書や論文を読んで、実効性のある計画を練るのが良いと思います。
ゲノム地図の見方がわからなくてやや苦労しています。
ちゃんと変異の入った細胞をスクリーニングする系まで考えないといかんからなぁ
まぁ大体何をすればいいのかはわかりました。