へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

眠い・Notchは是か非か・コレステロール代謝とアルツハイマーの関係も一筋縄ではいかない

実験いくらやっても終わらない・・・
なんか切らんとマジで死ぬな。
シーケンス受託でいいことになって良かった。

もう寝る、しかしネタは無いことはなかったな。
Notch、さて細胞間シグナル伝達を行い、色々な臓器の分化、機能維持を調節するシグナル機構で、特に神経細胞の分化が有名
さてそんなNotchシグナルの亢進は、白血病などの癌に関連したり、腫瘍周りの血管新生にも関わっていることが知られており、ある種のガンでは、Notchシグナルに関連するγセクレターゼ阻害剤は抗癌効果を持つことがわかっております。
一方ではγセクレターゼのコアであるPresenilinという遺伝子をヘテロ(片親分)に欠失したマウスでは皮膚癌の発生率が高くなってしまうなど、Notchのシグナルが弱くなっても癌が起こりやすくなってしまう場合もあると考えられています。
こんかいJCIに、Notchのシグナル阻害により膀胱がんが亢進するという論文が出ていて、まったくNotchってやつは難しい。
なかなかここをターゲットに制癌剤を作るってのも困難そうですが、器官によってNotchシグナルの伝わり方が違うとも考えられます、Notchにも1から4までありますし(上の膀胱がんのお話はNotch1、2に変異が見つかっていますし、白血病はNotch1、血管新生はNotch4が関連していたと記憶しています。
いかに特異的に、特定の臓器でNotchシグナルをコントロールできるか、困難な問題ですが、頭のいい事を考えたり、もしくは泥臭くスクリーニングかけていくか、ブレークスルーはまだまだ残ってそうな気がします。

さて最近インシュリン点鼻製剤(インシュリン擬似薬)がアルツハイマー病にかなり有効そうだっておはなしが有りました。
JAD、うーむ。
特にAPOE4型をもつ軽度認知症患者によく効くそうだし、お話としては現在進行形のインシュリン点鼻薬の治験と似ているので正しいのだと思います。
なんでインシュリンが効くのか?アルツハイマー病自体は脳の生活習慣病の面があり、どうもコレステロール・糖代謝がうまく行かなくなっているのではないかと考えられます。
もしかしたら神経の生存性、活性が改善するのかもしれないし、原因物質であるAβの代謝が改善するという報告も多いです、実際の所はまだまだわかっていない所も多いと思いますが。
かって高コレステロール症の改善薬であるスタチン使用患者ではアルツハイマー罹患率が少ない(治験としては失敗していますが、予防効果はあるという意見のほうが強いかな)ということから、スタチンを常用している研究者もいたようです。
さてそれが正しかったか、彼の脳を解剖するまでわかりませんが(解剖してもわからないか)、安易なスタチン使用はどうも認知機能に悪い影響をあたえるようで、ここもややこしい。
どうも一番いいのは、節制した食事を摂ることという、まぁなんともアメリカ的でないお話です。
このポッコリ出始めたお腹、どうしたら良いのか
腹の空きをいかんすべき、ああ具や具や、難治を如何せん。

僕はなんで寝てないんだ。
日中ずっと色々考えていて、帰ってくると脳が痺れてるような感じで、あんまりよく眠れない。
躁的な何かのような気もする。