へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

春はこずとも眠気来て・リア充なハトなのか・STAPミステリー・リケジョは量産できる・ATP13A2とSynuclein・APOEと黄斑変性症・Autism-GWAS・抗コリン薬の過剰使用は認知症リスク


日中にひどい眠気に襲われる、まぁブログ書くなって話ですかね。
ちょっとこの二ヶ月位、論文書いて実験して論文書いて、休日抜きでちゃっちゃかちゃって感じだったんで、ひとつ糸が切れたような感じです。
さようなら、さようなら、いままでありがたうございました・・・

まぁちょっと体と心が疲れてるんでしょう、こういう時は無理をしないで、ちょっと実験休みがちにしたり、のんびり漫画を読んだりしてもよいことにしています。
やらなきゃいけないことはあるけど、たいてい進まないし。
良い感じでCOS細胞が増えてないんだ、Fax。

今日は天気が良かったので、ひなたぼっこしようと、昼ごはんは公苑でお弁当食べました。
もうさすがにおたまじゃくしはいませんでしたが、鳩がグルっぽ-と寄ってきたので寂しくはなかった。
長姉は嫌がりそうな話だが(鳥嫌い)
鳩ものんびり見てると、個性があって面白いですな。
イチャイチャしているやつとかいました、リア充が(# ゚Д゚)。
鳩さえイチャイチャする相手がいるのに俺は_| ̄|○。。
でも雄同士だったら、それはそれで嫌ですなぁ。
オスとメスって鑑別できるのかなぁって、調べたら、出来るみたいですね

日経サイエンス面白そうだからかっちった。
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この表紙見たら、STAPってすごい細胞で未来が拓くのかと思っちゃいそうだぜ。
中身はなかなかミステリアスで面白いです。
謎の秘密工作員が、O氏に分からないように、以前R研にあったES細胞を、偶然O氏の都合のいいように混ぜたらしいわ。
大変だ、ヘノヘノ仕事しろ。
JADNI関連の記事もありました。
日本はそもそも、民族的に揃って、医療機関が充実している事を考えると、大規模なリサーチを行うのにすごく適しているはずですから、幸いまた事業は再開しそうで、AD研究的に良いことです。

さてサイエンスネタ
リケジョリケジョ、いいますが、じつは女性のほうが、理系学問の習熟に優れている、なんて論文が出ていました。
年令によるかなって気もしますが、別に女性だから数学が苦手、とか言うのは当てはまらないみたい。
私文系、とか言っちゃう人も多いですが。

退屈するとHuman molecular geneticsを読んだりします。
新着論文として読んでたけど、よく見ると去年の論文だったりしました。
まぁエキセントリックな仮説を持った論文がパラパラ出て来るよね。
今回はパーキンソン病病因遺伝子の一つ、ATP13A2のお話がでておりました。
細胞内亜鉛濃度を調節する遺伝子ですが、どうもLysosomeではなく、その直前のMultivesicular bodyに存在するみたいですね。
ちょっと差は微妙だったけど、細胞内亜鉛に対する細胞死感受性に関わりそうです。
面白かったのはATP13A2の機能により、もう一つのパーキンソン病遺伝子αSynucleinがエキソソーム内に放出されるみたいです。
理屈的には、細胞外に放出されることによって、αシヌクレイン毒性を解除するって事を想定しているみたいですね。
変異でαSynucleinたまりやすくなるんですかね。
まぁ面白い、αSynucleinに全てはつながっていくのか。

加齢黄斑変性症という目の病気がありますが、アルツハイマー病と似ている所も多くて注目しています。
EMBO molecular medicineに論文が出ていました。
APOEも出てきて、ますますADっぽいです。
興味深いことに、APOEの遺伝子型E4はアルツハイマー病の危険因子ですが、逆にAMDにはなりにくい因子となります。
E2はADにプロテクティブですが、AMDの危険因子。
似ているようで似ていない、ここはAPOEの機能的にはすごく面白いんじゃないか。
健常人では網膜色素上皮細胞はFASLというタンパク質の働きなどにより、免疫系の白血球細胞などが活性化されるのを防いで、あまり周りにたまらない様にしています。
AMDではその効果がなくなって、単核貪食細胞(MP)がたまって、炎症反応ゴーゴーって感じでAMD症状が進んでしまう。
じつはMPはAPOEを強く発現している。
APOEをKOすると、モデルマウスでMPがたまらなくなるようです。
APOE増加→IL6の発現上昇→FASLの発現低下→MPがたまって炎症反応増大、AMDが進むって感じ。
ADではAPOEをターゲットにした抗体療法とかあり、神経にはAPOEの機能はかえって悪者っぽいのですが、APOEの機能自体は、心血管の炎症制御に非常に重要と言えます。
APOEノックアウトマウスでは動脈硬化が起こりやすくなります。
そんな背景から脳だけをターゲットにするってのは難しそうだけど、網膜の局所ターゲット化は可能なのかもしれない。
リスクが逆向きだったり、矛盾はあるけど、目はADモデルとしては面白い部位でありそう。

Autism、GWASしました、もう何回目やねん。
Nature medicineに出た記事ですが、規模は最大級です。
自閉症の起こりやすい家系の子どもたちでも、それぞれ変異のはいった遺伝子変異は違うってことがわかったり、割とカオスです。
(同じ因子を持ってる場合は30%くらいにしかならないみたい)
遺伝子変異が起こりやすい家系とか、何らかの環境因子じゃないの?って気もします。
因子によって、症状もまちまちで、こういった情報をOpenに統括して、それぞれの症状にあった治療法を模索するべき、ってことで、Googleが協力してデータベース上に公開しているようです。
というか、自閉症の定義自体が結構曖昧ですからね、多分遺伝子の変異によってグループ化することにより、研究はかなり効率化されるんじゃないかと思うので、この論文の方向性はすごく正しいんだろうなって思いました。
例によって遺伝子をバーっと見たりしました、多すぎて書く気は起こりません円。
気になるっていったら、機能が分かりそうなRab39BとかKIF11とか輸送系、変わったところじゃコラーゲンの一種COL11A1ってのもありました。神経のコラーゲン機能ってのもちょっと興味あるんだな。
聴覚やマーシャル症候群の病因遺伝子の一つみたいですね、細胞骨格系も多分重要なんだろう。

抗コリン薬の使いすぎってのは認知症のリスクになるみたい
抗鬱薬とか、胃薬とか、膀胱機能調節等がこれに当たる
パーキンソン病にも使われるけど、認知機能の低下に一役買ってるのかな。
年を取って色々な機能が衰えていくわけですが、あまり薬の飲み過ぎってのも考えないといけない。
普段から節制しないといかんねってところか。