へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

ブログを書いても一人、当たり前・免疫鎮静作用をもつサイトカインIL10の発現はAPOEの誘導を介してアルツハイマー病を悪化させてしまうようだ・Aβオリゴマーは視床下部に作用し、抹消の糖代謝を悪化させる

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喋れないからね。
良くブログにそんなに時間取るねって言われるんですが、かえって自分のやったこと何も咀嚼しないで寝るのもなんか虚しいですからね。
自分にしゃべるのも悲しいから、ブログでうさを晴らしてる感じでしょうか。

まぁ心がちょっと折れてる。
意外に疲れていて、なんかウツウツとしてしまっている。
気分転換にちょっとぱっとしたことしようかと思ったんだけど、急なフリには誰もついてこないのであった。
悲しき人望のなさかな。
なんかゲラゲラっと笑えるような事ないかなぁ。
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ちょっと笑った。

ヒストリアで東京ローズ、の特集やってて、なんか戦争って恐ろしいなぁって思いました。
人は時代に簡単に翻弄されてしまう

さて日常など無く。
そういえばNeuronにIL10とアルツハイマーって話が二本でてますね
IL10はどちらかと言えば免疫反応鎮静的な機能を持っていて、炎症反応が発症の鍵を握るアルツハイマーで治療効果があるんじゃないか、無いんじゃないか、情報は錯綜しているのです。
自分の前論文としては、免疫鎮静系もあまりいい事は無いんじゃないかってスタンスなのですが、今回の論文はまさに自分の言いたい事を表しているんでないか、そんな事も考えるのです。
ルンルン気分で読んで、面白いけど、なんか彼らほとんどIL10の発現とか活性とか確認してないけど大丈夫なのかなぁ。
IL10のノックアウトではADモデルマウスのAβ凝集が減るし、IL10のウイルスによる発現では増える。
認知機能低下もIL10にDepend。比較対象が今一ピンと来ないんだが。
免疫鎮静的(でもあんまり機能があるか確かめてないのだよな)なのに、予想とは異なる結果だったわけです。
IL10が頑張るとAPOEがたくさん出てきてしまい、どうもAβの凝集を促進してしまうようです。
マウスのAPOEは人のAPOE4に近いみたいだけど、じゃぁ人だったら結果違うんじゃね。
まぁいいや、リコンビナントAPOEとかも使ってるとAPOE4でIL10の負の効果は増大するようです。
IL10からAPOEのAxisは面白いんですが、ウイルスで発現の方は、ちゃんと生理的に作用のあるものが発現されているのかしらって思ったり、ややコントロール足りないんじゃないかと思う論文でした。
まぁニグループ独立ででているから(といってもデータ似てるから、連絡とり合ってそうだけど)合わせ技一本って感じなんですかね。
個人的には、やはり、免疫抑制=AD治療って話にはならないって思ってるので、面白いは面白いです。
ただ、この論文を真っ向から否定するような論文も出ていることは言及せねばなるまい
ああ、ここのグループの先生には非常に全うでキツイご意見もらったことあるわ。
ちゃんと両者を比較してませんが、モデル系やマウスの年齢、処理の仕方や、発現量など色々ファクターがありうるのかと思います。
今回はノックアウトの系で、ウイルスで発現するデータのちょうど裏打ちがとれているので、データ強度が強いかなとおもいます。
それでも人ではどうなるかわかりませんけどね、ADという環境下で、IL10が普段持っている免疫鎮静的な機能が変化しているのかもしれないし。
今回の論文ではAD患者でIL10が多いらしいので、こちらもIL10悪玉説に一票かしら。

どちらが卵でどちらが親なのか、リスクってのは難しい
Embo molecular medicineにでたこの論文、糖尿病ってのはアルツハイマーのリスクファクターってのはもうかなり認められたお話なんですが、AD環境が糖代謝を悪化させてしまう、わりと密接に関わったお話かも知れないらしいです。
Aβオリゴマーが視床下部に作用して、抹消の糖代謝を悪化させてしまうそうな。
アルツハイマーもなんか悪化し始めるとあっという間に進行する場合があるし、こんなカスケードモデルが合ってもいいのかもしれない。
でも今ひとつ病態に疎い私、視床下部ってそんなAβたまってたっけ。
今度大先生に会ったら聞いてみないと。