へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

弟子との勝負は異種格闘技戦的・院卒の就職事情、啓蒙サイトを探る・RYR2のCPVT変異は糖尿病にも関連する?・変異ハンチントンのCSF濃度・頭部衝撃でアルツハイマーに似た変化・勉強と多発性硬化症?

あなたつかれているのよ、もるだー
すかーりー憑かれてるんだ・・・いや疲れているんだ。

まぁなんやろ、面倒見なきゃいけない相手がいるってのは意外に精神安定的に落ち込む暇がなくていいんだが、異質な何かと毎日戦っている気分にはなる。
面倒見てる学生に、タンパク質の変性について説明しようとおもって、目玉焼き焼いたらどうなるさ?って訊いたら、料理したことないって返事だったり、SDSについて説明しようと思って、洗濯機に洗剤入れるとどうなる?ッて訊いたら、洗濯やったことがないって返ってきたりでもう、オーマイガー
まじか、奥さんが全部やってくれるらしいけど、なんかこれっぽっちも羨ましくない自分がいるなぁ。
こいつは一体何が出来るんだって呆然としてしまったし。

質問に対する効率的な答え方からやっている、かなりしつこく質問する自分がかなりウザくてうんざりするんだけど、いつまでも、この実験の目的は何ってきいて、エスタンブロットをするため、みたいな答えが返ってくるのもこまる、それは目的ではなく手段じゃい。
とにかく自分で正解にたどりついて欲しいので、必死に答えを誘導しようとするんだが、いつまでたっても辿り着かないので、自分がなんか言語分野に障害をきたしてるような気分にはなってきた。
最初の弟子は、これで育てたんだけど、
もしかしてSS木は逸材だったのか・・・いや逸材やったで。
将来何になりたいの?って訊いても、いつかなんとかなるんじゃない系でめちゃくちゃ心配にはなった。
まぁ国際学会の時に出会った学生の子Xもこんな感じで、ふにゃらんとした返答が返ってきたから、これくらいが普通なのかもしれない
しかし、Xは明らかに、頭もよく、わたしの数倍くらい人好きが良く、たしかに何とかなりそうな雰囲気もしたから、まぁいいかって安心感があったけど。
じゃぁ自分が学生の時考えていたかと言えば、あんまりそうでもなかった、すみませぬ大先生、今考えればフニャとしたことばかり言って、ご心配をお掛けしたものでした。あしを向けて寝てません。ほんまやで。
その頃は博士とれたらなんとかなるんやろって思ってました、父も健在だったしなぁ。
言い訳をすれば、研究室ができたてで、OBが全くおらず、どうやったらどうなるか?ってノウハウがあまり蓄積されていなかったというのもある。
自分も企業に行ったり、留学に行ったり、後輩たちが色々な所に就職てくれたりで、それなりに助言できることも出てきたけど、これからはもうちょっと踏み込んで、教え子のキャリアを助言できるよう勉強するべきかと思いました。
院卒のための情報サイトアカリク
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なんかは参考になりそうだなぁと覗いていました。
俺が読んでどうする
ってきもしたんで、隙を見て読めとでも言っておこうかと思います。
インターンシップなんかいいと思うんだけどな、まぁ狭き門だけど。

さて、サイエンス、さささ、さいえんす、DNAってなんじゃらほい。
ああ、もう、何が面白いんかわからんようになってきたわ。
アルツハイマーとは関係ないかもだけど、二型のリアノジン受容体のリーキーな変異と、糖尿病が関連するかもっていう論文が結構面白げだった、JCI
RYR2変異は、心臓の方に表現型が出るのだけど、今回膵臓β細胞のインシュリン分泌にRYR2の機能は関連しているか検討した所、インシュリン分泌低下、糖代謝の異常が、変異保持患者、変異ノックインマウスなどで観察されたらしい。
RYR2はERにおけるカルシウム濃度調節機構として働いているのだが、変異により、Calstabin2と結合できなくなったり、ニトロ化を受けたりでリーキーに→ERストレス→ミトコンドリア→ATP低下→エネルギーがなくてInsulin分泌が落ちる、って感じで、なんか風が吹けば桶屋が儲かる的な壮大なスキームを予想していました。
おもしろかったんだけど二型糖尿病モデルマウスでも、RYR2のリークに似た現象が起こっているようで、S107というRYR2とCalstabin2の結合を安定化する薬剤インシュリン分泌が回復するらしく、糖尿病の病態にも関わっているのかもしれない。
割と壮大な感じだけど、意外な分子が様々な病気に関わっているのはなかなか興味深く面白い。
前ボスは、カルシウムホメオスタシスとADは関連があると考えておったし、ERストレスから、ミトコンドリア機能障害の流れは注目するべきだろう。
脳内の糖代謝にもRYRは関わってるかもしれないし、もう少し勉強してみないと。

おなじくJCIに、ハンチントン病患者の病態と関連して、CSFに変異ハンチントンが蓄積しているって論文も、最近のオリゴマー伝播仮説、診断法の確率的には大事かも。
ただモノごっつう極少量のみ存在するらしく、今回のウルトラスーパデリシャス(そこまではいってない)高感度測定システムでしか測れないらしい、誰が再現実験するんや。
フェムトモーラーれべるだしなぁ、手が震えたら、おーだーかわってまいそうだ。

まぁぞっとしたんだが、アメリカンフットボールでガンガン頭にショックを与えていると、慢性外傷脳症(CTE)って病気になってしまう。
アルツハイマーで、脳内にある凝集体の観察に用いられるFDDNPで患者の脳を染めてやると、あら不思議、アルツハイマーとかなり似た症状であったそうな。
おそろしいなー、まぁくれぐれも、頭に衝撃を与えるようなことはせんほうが良いということになる。
あたまが最後の資本ですわ。

多発性硬化症には勉強が有効かもしれない。
という記事の題名なんだけど、まぁ言い過ぎではある。
多発性硬化症は、自己免疫疾患で、神経の周りのミエリン鎖を攻撃してしまう疾患なんだけど、今回ミエリン鎖の修復にそのまわりの神経が活性化されていることがかなり重要であることがわかったらしい。
複数箇所で堤防が壊れたら、激しく水が流れている所から修復するみたいな話かな。
ゼブラフィッシュによる解析だから、モデル系を更に上げて見ていく必要がありそうだけど、かなり面白そう。
まだ未読なので勘弁です。