へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

Abstをひねる・日差し・リンゴと武田・レット症候群の症状の一部はPTP1Bの亢進に依る?

まぁ論文は聞いてみてよかった、論文出すのも仕事だしなぁ、よく考えればキラウエアっていいのだ、なんだそれ、まぁ伏せ字的な何か
アブストがひどい(言われてない)との事だったので、見返すと本当にひどい、よくこんなので40まで生きられていたものだ(言われてない)、もうダメだ、さようならさようなら・・・
とか書いているうちにAbstを直せよということになる。
200字弱でエレガントに自分の結果をまとめるって難しい。
それでも一日頭を捻って、それなりに納得したものは出来た。
若干くどい気もするが、こういう時は一度頭を切り替えて、明日新しい気持ちで読んだほうが直る時が多い。

暑い、歩いているとガシガシがしとHPが減っている音がするほど暑い、そして蝉がうるさい。
イメージ 1

研究費申請も7月のはあらかた出したので、次を探さないといけない、新しいアイデアが無いではないので、そちらでもう一本書けないかと考えている。
純真なので(わはは)あまり考えたことなかったけど、申請する研究の審査をする人にどんな人々がいるかってのはわりと重要ときいて、見る癖をつけた。
別に敵がいるわけでもなく味方が居るわけでもないのだが、そこはかとなく自分が依って立つ流れというものがやっぱりあるのだなぁと思う、この先生は僕の研究あまりうけないだろうな、的な何か(ネガティブセレクションしか出来ないのか)
もうちょっと顔を売っておかなくてはいけなかったのだろう、ううむ。
武田のCockpit以外のスクリーニング募集なるRingo-Tなる募集も面白そうだった、今考えているスクリーニング系が出来たら来年はこれやな、誰が立ち上げるんだッて感じだが。

サイエンスネタ?無いで。
さてまぁそういえばレット症候群の新しい治療ターゲットなる話があったか。
レット症候群はほとんど女児に起こる神経系に大きな影響の出る発達障害で、てんかんジストニアなどの運動障害、知的障害などが現れる病気で、X遺伝子に由来するMethyl-CpG-binding protei2(MECP2)に変異が主要である。
MECP2はメチル化したDNAに結合する転写因子と考えられており、DNAのメチル化というエピジェネティクスな変化(DNAの配列でなく構造の変化)が神経の疾患に関わることが示された再読の例といえる、一方でその発症機構はあまりよくわかっていなかった。
今回J Clinical investigationにでた論文ではProtein tyrosine phosphataseの一つPTP1Bの発現抑制をMECP2が起こしていることがわかった。
レット病のモデルであるMECP2のヘテロ欠失マウスでは発現と活性が亢進した。
一方でPTP1Bの阻害剤の投与で、モデルマウスの病態改善が観察されるとともに、PTP1Bの下流にBDNFの受容体であるTRKBのリン酸化が関わっている事を見出している。
なんか聞いたことある酵素だなと思ったら肥満・糖尿病のターゲットでもあるね。
でも肥満や糖尿病治療薬を投与してもMECP2マウスの生存性は回復しないらしく、PTP1B自身の作用は重要そうである。
データキレイだし、面白いけど、完全な回復が見られるわけでもないので、PTP1Bプラスαで他のものも関わっているのかもしれない、患者さんでどう動いているか検討してない所は厳しいか。