古い肉を食べ、胃がひっくり返ってしまった。
早く帰ると、日記くらい書こうという気持ちにはなるが、早く寝るべきであろう。
面白いことがあったら書こうかとか思っていたのだが、正直おもしろくない事がつづいてはいたのだ。
論文ははねられ、研究費公募は薄い紙の返事が続き、まぁこんなものなのかもしれないが、ちょっと自分の研究は悪い所が有るんだが、何が悪いのかってところがわからない、随分頼りない気分になってしまった。
そういう時は人の意見を聞くってのが鉄則だけれど、色々効きにくいシチュエーションもあり、どうもヒトにものを頼むってのが苦手でいけない、最近軽いアスペルガーなんじゃないかと思わないでもない。
こんな時に自分を卑下していてもしょうがないのだが、一人で自分を鼓舞するのもなかなかに難しい時もある。
地を這うような気分でいたのだけれど、これはイカンと思って新しい論文書きに精をだすことにしたら、かなり気分的には楽になってきた。
結果を理論に落とし込み、また実験する、ルーチンは素敵である。
最近はマイナーな漫画に手を伸ばす日々である。
あまり良く知られていない面白い本や漫画を見つけるのが面白かったりする。
ベタといえばベタだが、毒もなく楽しくよめる良い漫画ではないか。
サイエンスネタ、まぁ色々たまってはいるが。
人型BACE1をマウスにノックインしたマウス、というのがADモデルとなるのではないか、という論文がそういえば昔J Neurosciに出ていた。つまり普通のマウスは加齢によってAβ凝集がでないが、BACE1を人型にすれば表現型がでたのだ、とか。
マウスと人でほとんどBACE1の構造に違いはなく、マウスでEndgenousなAPPからAβ凝集体ができない理由っていうのは、理研のノックインマウスを考えると、BACE1を人型にするより、APPを人型にする方がモデルとしては近いだろう、等考えてあまり重視はしていなかった。
そのマウスをもっと頑張って解析すると、どうも糖尿病になりやすいらしい、ホンマか。
トランスジェニックならともかく、ノックインでなんでこんなに表現型が出るのかって気持ちにはなったが、解説すれば、脳内のBACE1活性が、身体の糖代謝等に影響するのである、ということであった。
データはたくさん出しているし、解析しているパスウエイ的に美味しそうなものが多く、無視できないのだが、どうにもモデル動物について一系統で表現型があっても信じて良いのやら。
かたいことを言えば、BACE1阻害剤で直るのかまでやって欲しい気はした、そんなこと言っていたら論文がまったくでんわな。
ただ、BACE1 ノックアウトでは逆に糖代謝が亢進してしまうそうだから、裏表の論文は有るといえる。
ああ、なんかこの論文群を容易に信じられない私はいるけど、こうして並べると研究のアイデアはないではないな。
どちらも変異によりアルツハイマー病を発症する、矛盾としては発現量の低いPresenilin2が何故発症の引き金になるのかというという課題が残っていた。
どうもPost-golgi traffic制御因子であるAP-1にPresenilin2が結合、Late endosome/lysosomeで機能しているのはPresenilin2であり、Presenilin2変異により細胞内でAβが蓄積してしまい発症なんてスキーム。
Cellである。
ややっこしい仮説やけどCell的に実験は多い。