へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

七夕はあまり関係ないサギ・ハンチントン病に効く薬・TDP43の集うはミトコンドリア?

そういえば七夕なのか。
ロマンチックとはもうトンと縁がない、というか、なんか心が動かないなぁ。
自分の事を中心に考えたり、負け癖がわるかったり、色々な残念さが年齢依存的に亢進しているような気がする。
思い返すとすごくがっかりすることが多い、もっと軽やかに生きたいものだ。
いつもしかめっ面してるけどだいじょうぶかなぁ、あの子笑わせたいなぁとか、って位しか考えなかった単純な時もあったんだと思うんだけど。

七夕といえば鷺なのか。
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とにかく、なんか岡山には多い。
鳥目なんだろうが、夜だろうが昼だろうがハンターの目を忘れないやつでは有る。

夏の宵 たたずむさぎの たくましさ
  池に映りし 月を食うかな
あまり恋の橋渡しをするようには見えぬ、鯉なら食いそうだが。

大体登校するのは歩きである。
最近は薬の名前を覚え直しながら歩く日々、よくもめんどくさい名前をつけるもんだ。
チモロール、ラベタロール、アテノロール、ちょっとずつターゲットが違うのである。
ただ毎日念仏のように唱えていると不思議に愛着は湧いてくる(そうか?)、知っていて答えられる、これまで出来ないことが出来る、というのはやっぱり面白いことなんだろう。
学生たちの苦悶の叫びのような語呂合わせ、意外に一度覚えた後に使っていると思い出しやすくなったりする。

プロのピン芸人カルテなど選ばない

さて何薬でしょうか
ターゲットが判れば、何に効くかはほぼ予想できる(たまに例外的にこれしか使えないとかあるのだが)のである。

さてサイエンスネタ。
ハンチントン舞踏病という病気がある。
発症機構は違うのだけれど、パーキンソン病と似た所のある、運動障害が出てくる病気となる。
これのChoreaの治療薬の治験のお話、ってニュースを読んでいたのだけれど、ふつーに韓国で治験やったんだと読んでしまったりした。KOREAしまった。
Choreaというと舞踏症状であり、しゃっくりのように手足が不随意運動してしまう。
パーキンソン病は手足が自発的に動かなくなってしまう病気で、裏表、的に見えるが、パーキンソン病治療の副作用で不随意運動が出てくる場合もあり、やはり似ているのだろう。
さてお話的には、VMAT2というモノアミントランスポーターの阻害剤(Deutetrabenazine)でシナプス小胞神経伝達物質を枯渇させることにより、ハンチントン舞踏病の症状が抑えられそう、というおなはし。
まぁ薬剤が違うだけで、テトラベナジン作用点は同じなので、新しさはないか
ざっと見副作用がテトラベナジンよりすくなそうかなぁ。
ハンチントン病というと鈴木光司の光射す海、って小説を思い出す。

さて、ALSでも新仮説ってことだろうか。
Nature medicineに論文が載っておった
ALSにおいて運動神経に蓄積し、その変異がALSの原因となるTDP43という蛋白質があるのだけれど、核内蛋白質であるのが、細胞質にGranule,凝集体を作る事も知られている。
それがどうにもミトコンドリアにもたまってしまい、神経毒性の原因となっているんだろうな、
神経変性疾患関連遺伝子が集う首都、それがミトコンドリア、ううむ、まぁミトコンドリア毒性自体はあってもいいと思うけど、局在を定義するのが難しいからなぁ。
まぁ読んでみんとなんとも言えんわ。