へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

影を慕いて・癒しのパンダ・ナミヘイと身長・γセクレターゼ阻害剤で内耳有毛細胞の分化を亢進できるかも~Hearing lossのターゲットか

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どこまでも自分の影を追いかけていくのだ。
存外詩的だね、深遠(か?)
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お調子者の末路。
結構快活なヒトに潜むウツの気配か。

さてさて、文学を読み始めると、なんとなく精神的に不安定なのかしらって気にもなってくる。
漫画でも読んでいたほうがマシかもしれない。
むかし一巻だけ読んで、投げ捨ててしまった、「マギ」という漫画を再度よんでみると、案外面白かった。
少年漫画ぽくておすすめ。

さてなんだかんだで、実験も仕掛けなきゃ。
どうしても可溶化されない私のタンパク質どうしたものか。
とりあえず、低温培養で駄目だったらUreaでもいれるしかないか
ていおんってアニメ作ったら売れるだろうか。寒いなこのネタ。

人間笑い始めると止まらないことがある。
磯野波平の伸長が178センチという衝撃の事実を知り(誕生日が1895年9月14日ってのも、結構衝撃的だが)、いったいソースはどこかいなって探してたら、こんなサイトをみて、死にかけてしまった。
笑いながら夜の街を歩く黒ずくめの男。通報されるな。

さてNeuronをみると、γセクレターゼ阻害剤(というかNotch阻害)で失われた蝸牛の有毛細胞が再生するかもしれないという論文あり。
蝸牛の有毛細胞とは内耳に存在しており、聴覚を制御する。
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(耳栓会社のWEBの絵だったりします)
この細胞がLostすると耳が聞こえなくなってしまいますが、現在のところ再生困難と考えられています。
この論文が出る前に、Notchという膜タンパク質により発現が制御されるAtoh1というタンパク質を発現させると、内耳の有毛細胞が回復するといった結果が出ていたようです。
Notchというのは、Notchを発現する細胞の周りの細胞について神経に分化するのを抑制していたりするため、発生では神経サーキットをつくるのに重要ですが、成熟した神経細胞が断線してしまった時、Notchタンパク質が発現してその再生を妨げてしまうためちょっと困ったやつです
じつはNotchのシグナルはアルツハイマー病とも関連するγセクレターゼという酵素により制御されており、その阻害剤をかけることによりNotchシグナルを抑制できます。
その結果Atoh1が発現増加し、有毛細胞が回復しやすくなることが予想されました。
この論文では、Atoh1の制御配列下流に(Atoh1は転写因子です)GFPをつなげたマウスを作成し、有志細胞にAtoh1を発現させるγセクレターゼ阻害剤をスクリーニング。
選んだセクレターゼ阻害剤を実際局所投与し、有毛細胞が再生されやすくなる事を示しています。
音に対する反応性もある程度は改善している徴候がある(まぁ弱いってことです)。
特定の幹細胞があるわけではなく、周りの支持細胞がダイレクトに有毛細胞に分化できるというちょっと特異な分化形式をとることも特徴的です。
なかなかおもしろい論文です。γセクレターゼ阻害剤をうまく使う事によって、幹細胞をつかった組織分化というものが調節できる場合が、特に神経系では有りそうな気がしました。