へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

雨が振っても槍が降っても・眠りの質の低下はアミロイド凝集と相関したアルツハイマー病の初期症状らしい・アドレナリンレセプターはアルツハイマー治療の有効なターゲットかも・脆弱X症候群とmiRNAの成熟

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世界中で働きまくってるからなぁ。

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逃げ道が無いと結構落ち着いたりします
諦めの境地
この前の合コン?飲み会に参加できなかった先輩が、いいなぁ、行きたかったなぁって言われました。
僕はあなたの言ったフィレンツェにいきたかったですだ。
おのれ

さぁ最近あまり睡眠時間が取れないのか、どうも午後8時を過ぎると集中力が落ちてしまいます。
眠いなぁって言ってばかり。
食欲も今ひとつわかないのですが、お腹が空かなくても食べれる私。
食べる量は変わらないのでした。

眠りが浅くなるというのは早期アルツハイマーの特徴らしいです。結構動物モデルでも脳波乱れてるとかデータでてますが、人間もそう。
だからといってずっと寝てれば治るという話ではないですが。
おう、Washington UnivのHoltzman一派の研究ですね。
記憶機能が普通である老人の方たちをリクルート、PETスキャンによるアミロイド凝集の観察、睡眠の充実などを比較対象した結果のようです。
眠りの失の悪化は記憶機能の低下に先行し、また脳内のアミロイド凝集に関連しているため、おそらく脳内のアミロイド凝集による神経の活性の変化が関わっていると思われます。
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ああ、悪の枢軸、負のサイクル。
眠りを殺されたのは、オセロだったか、ハムレットだったか
ああ、マクベスですね、何回引用してもわすれるわ
Sleep no more! Macbeth does murder sleep
そして眠れないマクベスは破滅にひた走るのですが。

さぁてアドレナリンレセプターはアルツハイマーの善玉か悪玉か。
かってアドレナリンレセプターアゴニストでγセクレターゼ活性上昇ってはなしもありました。
最近ではβarrestinというこのレセプターに結合するタンパク質がγセクレターゼと結合してその局在を変えるってうまい話もあったのでした。
さいきんこのβarrestinのノックアウトにより、ADモデルマウスのタウリン酸化も減少するそうなうますぎる話。
ん?Aβが減ってると考えるとそれで説明つくのか・・・
まぁいいや、続くときは続くもんで、α2Cという特ていのアドレナリン受容体に対するアンタゴニストを用いたPhase2試験の結果が発表されたそうな
どうもストレスに対する改善効果?ということで、直接アミロイドベータ、とかタウオパチーに関わることを期待されているわけでは無いようですが。
After three months, researchers retested several aspects of the participants' memory and behavior. Those who took ORM-12741 tested higher on the tests of memory compared to those who received the placebo pill. At three months, the memory scores for those who received the placebo pill had worsened by 33 percent, whereas the scores improved by 4 percent for those who took ORM-12741.
うーむ言葉のマジック。4%改善ってきくとなんか効いた気になるけど、実際は投与初期から29%悪くなっているってことかな??なかなかADの臨床は改善したってデータにならないから難しい。
どうも4%ぷらす効果が有るみたいですね。すごい

なんかALSを始めとして、最近神経変性疾患の病気は核内で起こっていることにFocusが当たっているようだ
きょうCell reportをチラッと覗いて、おおう面白そう、っておもった論文あり
Fragile X-associated tremor/ataxia syndrome (FXTAS)という病気があるのですが、この病気はFMR-1という遺伝子のイントロン領域に3塩基の過剰な繰り返し配列ができて、この過剰なCGGの羅列は、RNAとして転写され、核内にごちゃごちゃと溜まってしまいます。そのため、核内の機能に低下が起こると考えられました。
研究者はこの過剰繰り返し配列に結合するタンパク質をスクリーニングした所、候補因子の中にDGCR8というタンパク質があることに注目しました。
このタンパク質は、miRNAの成熟を制御するDroshaという酵素と結合して機能を制御する働きがあります。
めんどくさいのでアブストから引っこ抜いただけですが、以下のことがわかったそうな
  • DGCR8 binds to CGG RNA repeats, cause of the neurodegenerative FXTAS disease
  • DGCR8 and its partner, DROSHA, are sequestered within CGG RNA aggregates
  • DGCR8 rescues the neuronal cell death induced by expanded CGG RNA repeats
  • MicroRNA processing is impaired in patients with FXTAS
つまりmiRNAの機能未成熟が神経変性の原因になっている可能性がありそうです
昨日のtRNAの成熟とモーターニューロンの関係のはなしといい、核内の機能というのは神経にとってかなり精密にコントロールされなければいけない機構なのかもしれませぬ。
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