へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

僕も知らない・孤独なひとりごと・孤独とテロメア・High excitabilityとALS・NeurofilamentがALSで凝集する理由が解明された?

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半分で済むか割と謎な感じです。
アメリカで映画とか見なかったなぁ、アメリカで実験を手伝ってくれたYingさんは、喋りはほとんど僕と同じくらいの英語力でしたが、映画とかみてたってよく言ってましたから、ヒアリングは僕よりよっぽど良かったと思われます。
多分日本語の発音は割りと平易な所が多く、中国語母国の方が英語に馴染みやすいと予測。
それでも今、録画していたアラジンを英語で聞いてみたら結構わかる所も多いです。
お子様映画なので、初心者向きなんですかね。
少し英語の勉強もしないといけない。

ヤバイなぁと思いながら、土日も実験してました。
まぁ病気ですな。
なんとか今月中に論文まとめるぞって思ってるんですが、書いてるとなんか欲が出てきますね。
大阪城の堀を埋めるような実験を繰り返してます。
Intracellular Abetaを見るぞって色々Ab抗体を試しましたが、結局4G8か82E1を使うしか無い。
12B2は理論的に落ちてくるはずなんだがなぁ。

土曜日は久しぶりに会う研究室の後輩を囲んで飲み会をやりました。
たまに喋れる機会があると、どうも前のめりでしゃべる悪い癖が最近ついてしまい、なんともはやイカンなぁとおもいます。
どっちかというと、ひとの話をよく聞く人間が理想なんですが、つい自分のペースで喋ってしまうのは何とかならんかなぁ。このブログ書いて一人ツッコミしてるってのも悪影響なんでしょうな。
そろそろ、会話をしてくれるソフトウエアとか出来ないかしら。
孤独は老化を早めるってやなデータが有ったなぁ
オウムの研究で、ツガイで飼っている個体より一匹飼いしているオウムのテロメアは短いそうな。
テロメアは染色体の端に存在する繰り返し構造で、このテロメアがある程度の長さを保つことで染色体の安定性やタンパク質の発現を制御すると考えられています。
このテロメアを維持するのに必要な酵素生殖細胞時には活性が高いのですが、成熟するとほとんど無くなります。
そのため老化とともにテロメアの長さは短くなっていき、老年期に入ると、老化に伴うタンパク質の発現変化、染色体の不安定化による発がんの増大につながることが考えられており、老化のマーカーと言えます。
色々なストレスがテロメアの長さに影響すると考えられているのですが、精神性ストレスもその一つだということのようです。
じゃぁテロメアを長くしたら、気分が楽になってヤホウ、って話じゃないけど、精神ストレスのマーカーになるのではとか書いてありました。うーん要素が多すぎてちょっと厳しそうだけど
この前結婚生活で心臓系のリスク改善みたいなニュースを取り上げましたが、幸せなんて5%位しか関係ないんですが、あなたうつ病は40%の増加ですぜ。
とはいえ、きっと幸せなら鬱にならないし、他人には早めにいろいろ頑張ることを推奨してます。

ハンチントン病でHigh excitabilityが問題になるのでは?って話を前回取り上げたんですが、この分野は結構流行りで、アルツハイマー病でも最近モデルマウスで、異常活性化が起こっており、低濃度の抗てんかん薬により改善する事が報告されています。
その流れは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)にもあるようです。
Cell reportsにALS患者からとったiPS細胞を元にした運動神経の機能についての解析が報告されたようです。
傾向的には、異常な活性化が観察されるとのこと。
神経細胞の異常な活性化というのは癲癇においてよく観察されるのですが、それを抑制する抗てんかん薬で処理することにより、異常な活性化は抑制できるとのこと。
ALSにおいてもカリウムチャネル系の障害があることが予想されています。
これも前回のハンチントン病とかぶるところです、次はアストロサイト機能も見たほうが良いかもしれません。
アルツハイマー病では抗てんかん薬のごく低用量の投与により改善効果があることも報告されており、同様な効果がALSでも起こる可能性があるのかもしれない。
一方であくまでも細胞系の話であるので、抗てんかん薬のALS患者への処方は、計画されている臨床試験の結果を待つように強く警告されています。
まぁこんなマイナーサイト見る人も居なさそうですが、念のため。

Cell stem cellの論文でも同様にALSの変異をもつ(SOD1由来)iPSの解析から、どのような生化学的変化が怒っているか検討しています。
Abst見た感じミトコンドリア異常、ERストレス、輸送系異常など結構広範なストレスが起こっているようです。
そういったストレスはじつは神経細胞の過活性につながっている事が示されており、またもう一つのALS変異であるC9orf72でも、似たようなERストレス系、神経の過活性につながるような発現変動が起こっているようです。
神経はなかなか難しいんですが、これからは培養細胞だけの実験では辛いなぁと思います。
カルシウムシグナリング等イメージングに手を出してみるか。

さて、Cell stem cellを覗いていたら、もう一つ論文を見つけてしまった、もう眠いんだけど。
こちらはSOD1の変異により、Neurofilamentoという神経細胞細胞骨格系タンパク質が、細胞内で凝集体を作ることを見出しています。
ALSで死滅していく運動神経は非常に長い構造を持っているため、シグナルの伝達、栄養の伝達等を行うため、運搬機能が非常にクリティカルな影響を持っています。
Neurofilamentはその運搬を行う線路のようなものです。
ALSでNeurofilamentが凝集体を作ることは知られていたのだけど、患者iPSから作ったMotor Neuronにおいても再現できたということで、発症における関わり、モデル系として有効そうなデータってことかな。
とおもったら、結構Molecularにも踏み込んでるな。
はぁなるほど、SOD1の変異があると、どうも核内でNeurofilament-Lというタイプの転写制御領域(3’UTR)に結合して、タンパク質の発現を減らしてしまう。
Neurofilamentは三種で構成されていて、そのコンポーネントの一つがかけると、安定性が失われて凝集体が出来るってモデルみたい。へー面白い。
iPSの遺伝子変異を野生型に直す、もしくはNF-Lの発現上昇によってNFの凝集は減少し、毒性も改善するようです。
これはなかなかキレイに良くやってるなぁ。
ALSも色々仮説が多すぎて、出てきたそばから忘れて行きそうです、自分で手を動かしたいところですね。
自分だったら他の変異ALSを調べるのかな?