へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

地図に組み込まれる・思うこと・出せる時に有意差をとるのが大事・ヘノヘノ文庫蔵書・Presenilin1の変異はSTIM2の減少によりシナプス形成を低下させる

Googleストリートビューを作成する車を発見しました。
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あらやだ、私も写っているんでしょうか。
残念ながら顔を白抜きになる運命ですが。

八百屋で島らっきょう売っていたので、買ってみました。
どう料理するのかわからなかったので、薄皮剥いで、醤油・味醂・酒の1:1:1で割った溶液につけてみました。
一日たって食べてみましたが、まだまだつかりが浅く、玉ねぎ生で食べてるような感触、結構美味しいけど、胃にはダメージが有るな。
酢を入れてみたらもっと速く浸かったのかなぁ。

この年でアニメ見たっていうのも大分どうかなぁって気もしますが、みてました、マル。
撮りためていた、ゴールデンタイムってアニメを見たんですが、よくも悪くも昔風のラブコメという感じで、なんか懐かしい気持ちになりました。
ご都合主義だなぁって思わんではなかったですが、きらいじゃないんだよなぁ。
設定は簡単、最後はめでたしめでたしってのが良いです。

さすがにライブでは聞きませんでしたが、例の会見の概要を見たりしました。
なんていうか思ったより受け答えがしっかりしている(ある意味)ところ、彼女は能力あるんだろうなぁと思いました。
サイエンスじゃなかったら良かったのかなぁ、でも好きは好きなんだろうな・・・
才能の無駄遣いは悲しい。
ぼーっと見てると、多分彼女の200作ったという彼女の考えるSTAP細胞の定義は。論文を読んだ僕らが思っているSTAPの定義と乖離しているんじゃないかなぁって気がして来ました、誰も質問しなかったけど。
だって200も作って全部分化能確かめられんやろ。
酸かけて、光ったらSTAP細胞とか考えていそうで怖い、彼女の中では作ったという認識で正しいとか思ってないか。
確かにSTAPが無いことは証明されてないのだけど、あることを示す新データが出て来るわけでもなく、木で鼻をくくったような議論が繰り返されるのでした。
ノートは二冊じゃないんです!って委員会に提出していないならかなり不誠実な気がするんだが。
まぁどうだろ、あんまり彼女を貶める気はしないけど、もし、これからSTAPに似た細胞が第三者から報告されたとしても、彼女の功績では無いと思う。
これを検証しなくては行けない研究者については、証明責任がある人を除いて、少し気の毒な気持ちがします。

最近、サイエンスティストとしては三流もいいとこだったんだなぁと思うことが何回かあって、でもサイエンスが好きでやめたくないなぁと思っている自分としては、ほんの少しばかり同情する気持ちが無いでもないです。
色々なものをかけてきたものを諦めたとして、次は何をするんだろうか?
さらに研鑽を積んだら、実はもう少し高いところに行けるんじゃないか、そういうあがきは確かにあるのです。
でも好きなものには真摯であるべきだったんだろうと思います。
まぁSTAPが無いという前提でお話しているので、変な同情論は怒られるかもしれませんな。

なんだかんだ言って再現性を確かめる実験はあまり興奮はないですが、再現性が取れると満足感はあります。
最近実験がくるくる回り始めて、だいぶ自分の仮説が真実に近いのではないかと思い始めました。
とにかくN=3とって有意差検討ですな。
鉄は熱いうちに打て、いつまでも取れると思うな同じデータ。
こう言うと、同じデータ取れるのが本当でしょ!って正論を言われそうで、全くその通りなんですが、結構ナイーブな実験条件の変化ってあるんだよなぁ。
むかし細胞の培地に使う血清が変わったり、同じ試薬を違う会社から買ったら、薬効が無くなったとか色々あるんですわ。
もちろん再現性が取れるまで色々な条件を設定し直すんですが、ひどく時間がかかります。
あとN1を何故取らなかったのか、昔はよくそう思ったものでした。
これからヒトを教えることがあったら、とにかくN=3以上とって初めてデータ、ってスタンスで教えようと思います。
有意差のあるグラフ出来たら、すごく安心できるし。
有意差検討といえば、最近4steps excel統計って本を買いました(自費)
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驚くべきはへのへの文庫、これまで自費で買った専門書いかばかりか。
本当は今はなきStatveiwやPRISMといったソフトウエアを使うのが一番良いです。めっさ高いけど
統計も結構ミズモノで、ドンドン更新されていたりします。
でも上の本は自分でExcelで統計を組む方法を紹介していて、どういう場合にどういう数式で統計を組めばいいか理解しやすい利点があります。
かなりわかりやすく、統計学の初心者におすすめします。
永遠の初心者である私がいうので間違いない。
何回か紹介しましたが、比較的わかりやすい統計学のサイトも紹介しておきます
専門外といっても、正しく使って馬鹿にされないようにしたいものです。

さてヘノヘノ文庫で役に立ったものどのくらいあるだろうか。
一番良く使っているのはライフサイエンス辞書プロジェクトのシリーズでしょうか
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どうしても、自分の知っている語彙だけで並べるとワンパターンになってしまいNastyな文章になってしまいます。
一章に4回くらいInterestinglyって書いてあったら、どれだけ面白くでも、読者は飽きてしまいます。
ちょっとIntriguinglyとか、To our surprise(まぁ論文で使うには大げさな気がするけど使わないことはない) と表現を散らしたほうがよい、そんな時この本のシリーズとかパラパラめくると、いい表現が出てきたりします。

そういえばNeuronに出ていたアルツハイマー病とカルシウムホメオスタシスのお話を読んでみました。
まぁなんていうか、苦手なんだよねカルシウム系の論文。
けっCREBとCAMK2って言ってればオチが付くと思うなよ(つくんだけど)
ひがみやで。大事なのはわかってるんやで。
いやーアルツハイマー発症に重要なのはわかるんだけど、なんで、どういう分子機構で変化するのか全く触れないで、とにかくADで変動する、CAMK2関わってる、CREBリン酸化やほう、俺達はまたのぼっていくのさ、この長く続くカルシウム坂をよ・・・・なんとか先生の新たな論文にご期待ください的な論文が多くてどうにも。
ただ、じつはアミロイドβ沈着を起こさずに、アルツハイマー病になるケースも有り、その逆もあり、たしかにアミロイドによらない発症機構があるのだ、という考えにうなずける部分もあります。
この論文ではマウスのもつPresenilin1という酵素に、ひとの家族性アルツハイマー病の原因となる遺伝子変異と等価な変異を導入したノックインマウスを解析しています。
このマウス、ヒトAPPの過剰発現は無いため、他のモデルマウスに比べ、アミロイドβの沈着があまり無い、一方で、認知機能の低下、及びシナプス形成に異常が観察されます。
つまりAβ毒性で神経活性の変化が起こるのではない
シナプスには大きく分けて三種類あるのですが、その中でマッシュルーム型というのが記憶の維持に関わっているのですが、PS1ノックインマウスではマッシュルーム型の減少が観察。
で、このマッシュルーム型の維持のためにはSTIM2というカルシウムセンサータンパク質の働きが重要であり、ノックインマウスで減少していることがわかりました。
STIM1,2とStore induced calcium inflaxについては、このレビューでも見てくんな
アルツハイマー病患者でも減少(うーん、自分で統計取ったらSTIM1も減ってそうだけど)
STIM2を遺伝子的に補ってやると、レスキュー、そしてCAMK2のリン酸化、やっぱりどうしてもお前が犯人だ(このウエスタンの並べ方はずるい)!あれ、ここでFigure7、先生!なんでSTIM2は減るんですか-かーかー
まいっか、確かにSTIM2は(一応)新しい
スキームとして、Presenilin1の変異はカルシウムを通すチャネルを形成すると考えられていて、FAD変異ではERにおけるカルシウム貯蓄量が増加、その影響でSTIM2が減少し、最終的にはCAMK2機能減少によりマッシュルーム型シナプスが減少。
疑問としては、ヒトではFAD変異持っていても、ADになるには長い時間かかるわけだけど、このモデルマウスは胎児の神経とって、変化があったりするから、なんか、ADモデルというよりAutismモデルのように思えるのだけれども・・・ええいカルシウムは難しい。