へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

月が綺麗ですね(恐ろしいことに独り言である)・そのカメラは欲しい・パーキンソン病か多系統萎縮症か鍵を握るのは凝集体の形?・LRRK2阻害薬とPDモデル改善効果

イメージ 1
あの月に
 とどいたのかな
     ジェット雲

実は飛行場も近く、空を見るとひこうき雲がそこかしこにあります。
今宵月も明るく、空を見上げると、五線譜のようなジェット雲にぽつんと月が浮いておりました。
月に橋がかかったみたいでしたが、見上げてるうちに、月がどんどん登って行きました、結構早いね。

五線雲
 あいだの月は
   全音

超腰折れやな。
ああ、季語がないのか、難しいのう。
まぁ言葉遊びが好きな私です、さぞや家庭では会話が弾むんでしょうなぁ(セルフツッコミが癖になりました)

さて2ちゃんとか見てると、SNSって怖いなぁと思います、どこまでセーフかわかりませんよね。
あまり仕事の事は書かないでプライベートに徹するのだ、と決心する私。
朝起きて、今日はどう実験をするか、今日寝て明日どう実験するか、ああ、悲しきかなプライベートは色々侵食されて境界線が見えませぬ。
まぁこれはこれで能力のない私がやっていける理由なのかもしれませぬが。

いやいや、楽しいことを書こう、なんかあったっけないや。
ああ、そういえば、久しぶりに電気屋まわって、あ、これは欲しいやワクワクって商品がありました。
Richoの全天球カメラTheta
目が回っちゃいそうですけど、自分の見えない所が一緒に写真が撮れるって所が面白そうです。
といってもデジタルカメラ結構腐らせてるので、触らぬ神にたたりなし、僕は買わないほうが良さそうです。

いいよじゃぁサイエンスネタ?なんかあったか。
パーキンソン病の病因遺伝子であるαsynuclein、こちらパーキンソン病で凝集すると、Lewy bodyもしくわLewy neuriteと呼ばれる構造物を形成します。
一方で、多系統萎縮症など他の神経変性疾患でもαSynucleinが凝集体をつくることもわかっています。
大きな違いはパーキンソン病では神経内で形成される凝集体が、多系統萎縮症ではオリゴデンドログリアの細胞内で形成されるところであり、どうしてそのような違いが起こるかはわかっていなかったのですが、どうも核になるαSynuclein凝集体の形によってPDになるか、MSAになるかが決まるようです。
最近Synucleopathyに限らず、できた凝集体というのが神経回路を伝わって他の神経に凝集状態を伝染させていくというシード仮説というものが学会を席捲しています。
なるほど、特定の神経回路が選択的に変性していくのもシード仮説で説明できるのかな、と思っていたわけですが、もう一段階病気の特異性を高めるようなSynucleinの状態みたいなのがあるということらしい。
それぞれの病気で出来るSyynuclein凝集体をマウスに打ち込んでやると、病気の特異性をある程度反映しているような表現型(MSAで見られるシリンダー型繊維は細胞死を起こしMSAライクな運動障害、リボン型のものはパーキンソン病へ)になるそうで、へへー、病気ってのは面白いなぁと思いました。
まぁどうなんやろ、これってオリゴマーは神経毒性で、フィブリルはグリア毒性という感じで別れた毒性があるということになって、アルツハイマー病の初期と後期を説明できたりせんやろか。
まぁちゃんとよんでみるかなぁ。

JBCにPfizerが行ったLRRK2阻害薬によるパーキンソン病治療、って話が出ているみたい。
データーはなかなかきれいやね、LRRK2のパーキンソン病変異体G2019Sを発現するトランスジェニックマウスにウイルスでαSynuclein発現させると、ドパミン神経が死んでいき、炎症反応が起こるが、PF-06447475という阻害剤で抑制することができ、キナーゼ活性の亢進とドパミン神経細胞死の関係を示唆している。
まぁこの辺はモデルが人工的だと思わんでもないけど、固いことばっかり言ってると化学は進まないしなぁ。
それでも運動障害といった表現型まで出て来るのは難しいらしく、データとしては確認できなかった。
なんかげっ歯類は酸化ストレスとか神経のストレスに強いんじゃないかねぇ、狭い所で空気が少ない所でくらしてたらそういう動物になるんじゃないだろうか。
もぐらとかどうなんやろね。