へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

恋愛漫画や不条理アニメをみたり・居酒屋ぼったくり4・多発性硬化症の原因に悪玉B細胞(?)の存在・ADリスクAPOE4キャリアは早期に場所細胞の反応性を失う

一週間も不在にしていたら自分の席は無くなってるんじゃないかしら、そんな事を思いながら投稿しましたが、案の定なくなっていた!…なんてこともなく、なんとなく日々の生活をまた始めるのでした。
アメリカから帰って以来、やや胃拡張気味で、体重がヒュンと増えました、YクルトのH山みたいなシルエット、いや筋肉はないんだが。
土産を色々買ってきたのだけれど、今日の午前中にはほぼ無くなっているのを見て、学生の若さを感じます。

帰国途上、論文でも読んでいたら殊勝なんですが、漫画を読み漁っていたりしました。
俺物語、は一巻で挫折していましたが、まとめて読むとしみじみ面白いです。
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異色の少女漫画、なんですが、内容は真っ直ぐな愛情の話(?)ですし、そんなに異色でもないか。
まぁ実際は暑苦しかったり、うっとおしかったりされたりするのでしょうけど、素直に好きな人の役に立ちたいなぁって気持ちを持っていたいものですね。
逆にお坊さんが英会話教師に恋をするといった漫画もチラチラ読んだのですが、こちらはどうもあわない。
レディスは肌に合わん気がします、あまり人の気持ちを考えないで自分のペースでオラオラと引っ張ってくれるような人のほうが、じつはもてるんですかね、まぁそういうヒトにはなれそうにもない。
久しぶりにヤングジャンプを買って読んだんですが(アメリカでは定期購読していたりしました)、藤崎竜が銀河英雄伝の漫画家とかやっていて、大丈夫かしら、実に淡々と話しを進めておりました。
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まぁ雰囲気はあるかも。

週末は居酒屋ぼったくりの4巻を読んだりしていました。
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面白くないことはないです、相変わらず出てくる料理やお酒を見ているとお腹が空きます。
一方で、料理がなにか事件を解決するキーとなるかというと、そうでもなく、実に淡々と勝手に事件が解決していき、大きなヤマもなく、若干ネタ切れなのかとも思います。
もうちょいメインのお話っぽい所も進めたほうが良かったんじゃないかとおもったり。

赤塚不二夫のおそ松くんをリメイクした「おそ松さん」を見ました。
今更何?って思ったんですが、これは見てみるべきかも。
現代マンガが失ってしまった世界だ。
なんというか昭和の不条理ギャグってこんなだったかと衝撃をうけました。
かりんとうってヒドイわ、笑ってしまった。
シモネタの連発なんですが、赤塚なら仕方ない(まぁ一部表現はBPOものだろうけど)って雰囲気がすごいです。

さて漫画の話ばかりしていても、別に落ち込んでるわけではないですよ、というか勉強しろ。
さてなにかサイエンスネタはなかったか。
そういえばScience translational medicineの多発性硬化症のお話はへーと思いながら読んでましたか。
いや読んでないか、ざっと目を通しただけ。
多発性硬化症というのは自己免疫疾患の一つで、神経をおおう絶縁体であるミエリン鎖を構成するタンパク質を攻撃してしまう抗体がたくさん出来てしまい、末梢神経における炎症など様々な障害が起こる病気です。
こういった炎症系ではT細胞という攻撃因子が主に活躍しているので、治療ターゲットとして考えられてきたのですが、最近は抗体を産生するB細胞を除去するB cell depletion therapy(BCDT)が難治性のMSに有効な療法とされているようです。
BCDTの分子機構は謎だったのですが、じつは患者さんはGM-CSFという炎症を誘導するサイトカインを放出するB細胞を多く持っていて、この悪玉B細胞がイニシエーションシグナルを送ることで、免疫系の細胞がすべて賦活されるらしい。
神経炎症反応というと、より患部にダイレクトに働きやすいミエロイドやマクロファージばかり注目してしまうんですが、B細胞まで戻る場合もあるんだなぁと、ちと驚きました。
他の神経変性疾患ではどうなんでしょうね、流石にBCDTをやることに意味はないだろうけど、炎症の起点というのは我々が思っているより末梢組織で始まってるのかもしれない。

Natureにアルツハイマー病リスク因子であるAPOEのE4型のキャリアはかなり早期から空間認知を把握するために存在する場所細胞の反応性が落ちるという論文が出ておりました。
まずいな俺結構迷子になりやすいんだけど、場所細胞どうかなってるんでわ。
まぁそれは冗談ですが、多分、アルツハイマー病で空間認識機能が落ちていくという症状があります。
例えて言えば時計を患者さんに書いてもらうとまずマルがキレイに終わりと始まりを合わせられない、1~12の時刻を均等に並べていくことが出来ない、なんて事が当てはまるかと思います。
APOEのE4キャリアに関してはそもそも海馬における場所細胞の反応性が変わっており、そこにADの成りやすさの原因があるのかもしれません。
中身は全然わからなったナリけど。
M下助けて、ああM下はもう居ないのか(アカデミックには)