へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

たまには論文を読む、リンパ管とアルツハイマー病・LRRK2は孤発性患者でも活性亢進?

地獄、とまではいわない、結構仕事は好きだったりするが、まぁ忙しかった。
夏に入り授業も終わり、と言いたいところだけど、テストの採点と成績付けが残っている。
赤毛のアンで、教員になったアンが理想の授業を目指す姿にはちょっと自分を重ねてしまう。
今年はラクダを減らすぞって思ったが、なかなか人ってのは思うように動かんなぁ。
勉強って楽しいって思うんだけどなぁ。

調子は悪くないけど、現実は厳しく、奨励金申請も落ちてばかり。
やっぱもうちょい論文が必要なんだろうとはおもうが。
せめて弟子の学振通らんかなぁ。

久しぶりに余裕が出て、いろいろ論文検索して遊んでいる。
リンパ管というのは、血管とともに全身を駆け巡る免疫系ネットワークだけど、脳にはないものだと思われていた。
2015年に髄膜近辺にリンパ管が見つかったという大ニュースが出たときは、それこそ敏腕研究者たちがこぞって組織切片を眺めまわしてたのに、まだ見つかってないものがあったんだなぁとびっくりした。
スモーカーズフォレスト的な何かやね。
まだ読んでないけど、どうもその脳内の免疫機構はAβなどの凝集体を脳内から運び出すのに寄与している可能性が示唆されたみたいだ。
どのくらいの寄与率なんだろうねぇ、局在するタンパク質などの情報がもっと上がってきて、リスクファクターが絡んでる、このくらいになると手厚くアルツハイマーに関連している、ということになるだろうか。

もう一本パーキンソン病関連遺伝子であるLRRK2の話も読んでいる。
LRRK2のパーキンソン病変異でその活性が亢進することが多く報告されているけど、孤発性でLRRK2の活性が変わっているかは明らかでない。
論文ではなかなかの変化球でLRRK2の活性を構造変換と、その結合物質との活性を結合性でとらえることに成功しており、局所的な活性変化を解析することに成功しているようだ。
結論としてはやはりLRRK2の活性上昇(キナーゼ活性)は病態とリンクするようだ。
まぁ面白いし、差は明確だと思うけど、活性が上がるのは原因か結果なのかって疑問は残るのかな。
阻害剤があったとして、副作用はありそうにはおもう。