へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

微熱ですが勤労です・偏頭痛薬はポリグルタミン病の治療薬になる?・αSynucleonのmRNAの長さがPD発症を決める(?)・抗神経細胞死薬P7C3無双でALSもPDも直るんです

昨日の午後からどうも何をしても寝てしまうので、思い切ってやや早めに帰ると、やはり熱が出ていました。
研究発表用の資料作成で割と徹夜に近かったのもあるけど、だんだん無理が利かなくなっているのも確か。
もっと体力と相談して計画的に生きないと
こんこんと寝たら朝にはなんとか
人生はいつもちょっと辛い

大分論文読む時間が取れなくなってニュースですますケースも多くていけません。
興味があって読んでないってのが多いです。
ちょっと面白いのではナラトリプタンという偏頭痛の薬が球脊髄性筋萎縮症の改善効果があるかも?というニュースがありました。Nature medicine
ニュースでは頭痛薬って書いて有りますけど、頭痛のプロとしては偏頭痛と頭痛はわけて欲しいところです
球脊髄性筋萎縮症についてはこちら、トリプレットリピートという病気の仲間で、タンパク質内にグルタミンのかなり過剰なリピート構造が出来ることを特徴とし、神経ダメージをうける病気です。
球脊髄性筋萎縮症はアンドロゲン受容体に異常が起こる病気ですが、その細胞死パスウエイをモデルマウスを使って解析し、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP1)が重要であることがわかったそうです。
CGRP1は偏頭痛についても重要な機能を持つことが知られており、その放出や産生を抑制する偏頭痛薬ナラトリプタンが注目されたようですね。(ナラトリプタン自体はセロトニンアゴニスト)
ナラトリプタン投与により、モデルマウスの運動機能に改善が見られているようです。
トリプレット病全般に効果のある作用かもしれず、なかなか注目されます
とはいっても、完全な完治には到らないようで、寿命も短いままなので、よりターゲットを明確かつ効率化した創薬が必要そうです。

ARFではパーキンソン病病因遺伝子、αSynucleinのmRNAの末端部分、UTRと呼ばれる領域に危険因子となる遺伝子多様性があるかもしれない?って話が絶賛の嵐です、なんで?
これなんかアブスト見ただけで辛いんだけどなぁ。
同じ蛋白質出てくるんだけど、長いmRNAと短いmRNA(こちらが正常)があって、細胞内ドパミンあったら長いほうができる。そして長い方のmRNAはシナプスミトコンドリアまで運ばれて転写されるので凝集かや毒性を発揮しやすい・・・まぁそんな感じ?産生も高まるのか。
発想は確かにまぁ面白いけどほんまかいな、って感じ。
PD研究やってる友達がげんなりしてたなぁ

ちまた?ではP7C3旋風が吹き荒れている。わはは
これはニュース見て思い出したけど昔Celで神経細胞死を抑えるような薬剤スクリーニングをして見つかった!ってCellで載せてた論文ですなぁ、覚えてる覚えてる(ちょっと嘘だろう?とか思った記憶も)
作用点ミトコンドリア見たいですねぇ。Dimebonを思い出しますって書こうと思ったら、コントロールでDimebon使ってるし
で、後研究してるんですが、超P7C3無双ってやつで、ALSモデルもPDも直る!って一度にPNAS二本出してます。どちらか一本にしなさい!
って叱っても良いレベル。
なんかPNASってのがなぁ。治り方微妙だし
面白いとは思うけど、同じラボが細々やるのではなくて、別のラボから検証検討とか出ないかなぁ。