今事務運営に関わっている学会の運営会社と電話で連絡をとったりした。
とにかく行方不明になることが多く、納期を連絡なしに破ってどうにもならん、実名を晒したいくらいだ。
あんたは金もらってやってるんだけど、俺はボランティアなんだよ!って叫びたい気持ちを抱えながら尻を叩くという、実に不毛な作業なのだ。
深呼吸して鏡をみて、怒ってない、怒ってない、冷静(にっこり)と自分にいいきかせてから電話
あの-納期過ぎてるし(2週間)、連絡してくださいってメール見てます?
あー忙しくて返事できてませんでしたー:-)、仕事はそのうち送りまーす:-)。
激ギレ
お前らの社会常識はどうなってるんだって机叩きながら、20分くらい怒って喋ってたと思うけど、もう何をしゃべったか覚えていないくらいプチッといってしまった。
人生でプチッといったことは残念ながら多々あるけど、ベスト3の2回くらいこの会社に進呈している気がする、電話が終わったら血が頭に上りすぎてクラクラっときた。
アイツラいっそ倒産してしまえば、溜飲が下がりそう、このさい困ってもかまわん。
エピジェネティクスに興味があって手を出したいんだけど、色々な試薬・次世代シーケンスあたりが異様に高く、かなりヒーヒー言いながら捻出している。
資金力に大きく差が出やすい分野だなぁという印象
どういうサンプルを出すかという選択肢しかないわけで、データーは出やすいがなんだかな。
金鉱がありそうだなぁというところの下流で砂金を必死に探しているイメージ、おわかりいただけるだろうか、コストに見合うかはかなり運次第である。
まぁお金取れたらもう少し本気だすかなぁ。
色々学会のときに考えたネタを、実際やっている学生と検証した。
全部何でもできるわけではなく(お金と時間は有限)
①論文を出さねばならない時期を逆算(計画性は重要、雑誌によっては変わる)
②最高ここまで出来る→とここ(Major?)に出せる(やる気を出すために重要)
③最低ここまで出来ないとだめ→この辺(速報誌)に出せる(現実直視は重要)
④まず③に合わせて実験の優先順位をふる
なんてDiscussionをしてみた、話し相手にやる気があると実に楽しい作業。
あまり半端な論文を書いていると首を絞めるのかもだけど、僕みたいにマイナーであれば成果をガンガン報告するのも大事だと認識。
マイナーとはいえ、製薬会社が興味持ってるんだったらやる価値はあるはず。
自信を持っていこう。
科研費がおわったらIntroduction/discussion用の論文をリスト化して、論文にどのように使うか分類作業を始める予定
高塩濃度の食事が高血圧とは独立してタウの凝集をすすめるなんて論文を眺めた
おおNature、なんかNeuroscience meetingに発表あったやつかな。
これは今やってるテーマの関連もあって結構注目して発表見てたし、実際面白かった。
まぁいわゆる面白いけど、出るとしんどい論文かな。
→高塩に慢性的にさらされる
→血管内皮細胞が塩に反応する力が失われる
→伝達物質の1つである一酸化窒素(NO)を産生するeNOS(NOSには3種類ありその中で血管に多いもの)の活性が上がらなくなる
→NOはタンパク質を修飾する(S-nitrosylation)力をもつが、その修飾が起こらなくなる
→Calpainと呼ばれるタンパク質がNOのターゲットであり、SNO化の低下により活性が増加する
→P35と呼ばれるタンパク質がCalpainにより切断されP25に
→P25に結合するCDK5が活性化してタウをリン酸化
→Aggregationも亢進
てなスキームらしい、遠いな-。
CDK5とAlzheimerの関連については下記参照
らしいカスケードだけど、長大なスキームは脇道がたくさんできる可能性を持っており、さらにそれぞれの作用の薄さを考えると、別の機能が隠れていそうな気はする。
もうちょいデータをじっくり眺めると突っ込みどころは結構ありそう。
少なくともヒトでこれが起こってるかはちょっとわからんな
炎症性等でNOの活性は神経変性疾患で上がるんだ、ってのが今までの流れ
例えばAD後期で起こるタウ凝集であれば、それらのNOのせめぎあいがあるはず
実験的にこんなモデルが出来るんですってところでとどまってる気がする。
単に塩濃度による生化学的・構造的なにかなんじゃないかしら
どっちにしても認知症進行において、食事は重要な要素を持ちそうで、面白いは面白いけど。