あまりにたくさん仕事を抱えている後輩を見て、切羽詰まってないか、大丈夫なのか心配になったりしたが、出来るやつは出来るんだろうな
むしろ、自分の状態に危機感を持っているから、ヒトに外挿してしまうのかもしれない。
試験勉強・授業・会議・論文書き・査読・実験・研究指導・運営的書類作成・学会業務の監督・名前の言えないあの仕事、等まぁ並べると仕事は結構してるように見えるなぁ。
あ、こう書いて11月中の締め切り仕事一つ忘れてるのに気づいたわ、明日書かなきゃ。
なんだかんだ他の先生は苦もなくこれをこなしているようには見えて、どーやったら出来るんだい!と叫びたい日々である
まぁそんなことないんだろうな、みんな結構てんてこ舞いしてるんだよ(願望)
1つのことに集中できたらいいんだけどなぁ、と思いながら、そんな日が来るとも思えぬ
とにかく、やらねばならぬことリストの優先度をつけて、出来ることをこなすのだ。
大体において疲れると、マンガが描きたくなる。
最新作はこれ。
もう一度言おう、こんな事をしている暇はないのよ。
ちょっとあしながおじさんの挿絵っぽくないかなぁ、あれは作者のウェブスターが書いていてなかなか味がある(下手なんだけど)のだ。
おお、谷川俊太郎が訳をつけた新判がでているのか、これは読んでみたい・・・
ああ、赤毛のアンと、あしながおじさんをザクザクっと一日中読む余裕がほしい。
土日休んでカニを食べに行くはずだったのだが、親に振られて(あんたこんでもいいよとドタキャンされた)行く宛のなくなった僕は、当然仕事をするのであった。
日曜日くらいになると、仕事をしていてもイライラっとするだけで失敗もしたので、やっぱりちょっとくらい休むことも必要なんだなぁと思う。
栄養でもつけようかと思って、豪華回転寿司屋に直行してしこたま食べる。
一月に一回くらいの贅沢ではある。
Natureに炎症は脳内のタウ病変を広げていくのでは?という論文あり。
炎症を制御するメカニズムの1つにインフラマソームという機構がある。
このあたりのページを見ると、わかりやすいかも。
つまりは危険シグナルを感じ取って、周りの臓器にそれを伝えていく(酷いときには細胞死さえ誘導する)。
今回の論文では(ざっとしか見てないが)
- タウオパチーではインフラマソーム活性化が起こる
タウオパチー(神経変性疾患の一種で、微小管結合タンパク質タウ(アルツハイマー病でも蓄積)の変異により神経が死んでいく)の患者・モデル動物脳でインフラマソーム活性を示す、Caspase-1、ASCレベルの増加、Ifn-1bの増加などが(ミクログリアで?)観察された。
- (ミクログリアの?)インフラマソームシグナルはタウ病変の重度化を促進する
インフラマソームシグナルではNLRP3を中心とした複合体形成が必要となるが、その中心的構成要素であるNLRP3やASCのノックアウトを行うとタウ病変の促進・広がりが抑制され、認知機能にも改善が見られた
- インフラマソームシグナルはタウのリン酸化に関与する酵素の発現を制御する
インフラマソームのノックアウトによる阻害はタウのリン酸化(タウの凝集化にはおそらくその高度なリン酸化が関わっている)を行うキナーゼやホスファターゼの調節に深く関与していると考えているようで、特に候補としてCamKII-aを考えているようだ。(一応GSKβデータもあるので候補らしいか?)
- インフラマソームはAβ病変とタウ病変をつなぐメカニズムかもしれない
アルツハイマー病でタウに先行する病変であるAβ凝集体がインフラマソーム、タウのリン酸化に与える影響を、細胞モデル、ADモデルマウスとインフラマソーム構成因子KOとの掛け合わせにより解析し、Aβ凝集体によるタウ病変の重度化への影響を指摘
くらいかな。
もちろん面白いんだけど、こういう掛け合わせの仕事はあまり分子機構がスパッとわかる事も少なく、やや未消化な部分も残っている気がした。
極論かもしれないが、神経変性疾患でInflammasomeが活性化されるってのも、当たり前で、そりゃ炎症が起こってるんだから、病態には関与しているよなぁとも思う。
スペシフィックな作用があるというより、グリア細胞に対する全般的な抗炎症作用により、良い結果が出ているように見えるだけでは無いのだろうか…
- なぜinfllamasome活性化が起こるのか
- タウリン酸化は本当にこの論文上のタウ病変の変化に関与しているのか?
- その特異的な阻害により、副作用が無く治療することができるのか?
個人的には、ノックアウトだけではなく、阻害薬等用いて、多角的なデータを出して、このシグナルの有用性を示してほしかった気がする。
といってもMicrogliaの活性変化については結構MassiveなデータがExtended Figureにあるようで、タウ病変を広げるMicrogliaと神経の相互作用に注力したのだろう。
神経変性疾患におけるミクログリアの重要性、特に炎症との関連が強く示唆される論文と言える。