へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

寒くないよ・オンラインメモ帳Pool sketch・やや便利なサイト日本細胞生物学会・岡山大ベンチャーその名は・自閉症と炎症反応・GSMーE2012はどこに結合するか

最近寒いのかあまり良くわからないですな。
シカゴの極寒に耐えたせいか、別にセーター一枚で外に出てもあんまり何も感じない。

再来週ポスター発表があるデータを、今週でないかなとやっている瀬戸際の悪さ。
A1ポスターってどうやって作るんだったかなぁ。
大学みたいにプリンターがあるわけでは無さそうなので、調べておかないと。

顕微鏡楽しいのだけど、焦点は非常に明るいところを選びやすいわけで、ランダムに5視野選ぼうとしたら、おんなじような場所を選んでいる。
よく考えたら、局在の変化などを見たいわけで、そういう意味では目的蛋白質の光を当てに視野を探していては行けない。
核染色して、細胞のあるところをランダムに選べばなんとかなるかなぁ。

ブログに書くようなネタって、書きながら思い出しているのだけれど、日々暮らしている中で思いついたことをさっさと忘れることも多い。
オンラインで共有出来るようなメモ帳ってあるのかなぁと思ったら、あった。
それほど大したことが出来るわけではないけど、ネットを使いながら思いついたことを書き込むにはいいんじゃないか。
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使い方は至極簡単で、自分の好きなキーワードを四角に打ち込みます
henohenosenseiでいってみましょう。
そうするとhttp://plsk.net/henohenosenseiというサイトができます。
このアドレスを入れれば、携帯なりなんなりでサイトを見ることができます。
ちなみに自分が通常使おうと思っているアドレスではないですので。
サイトに行くとこんなかんじでメモできます
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まぁつうな出来る男はEvernoteとか使うんでしょうが、出来ない男やねん、文句あっか。

さて、ちょっと流れ着いたる日本細胞生物学会に興味深いサイトが。
いろいろな実験プロトコルや抗体の使った情報を共有しているです。
ちょっとマニアックなプロトコルを、思ったよりザックリと紹介しています。
えーオルガネラimmuneseparationとかあるけど、手法より抗体とか紹介してほしいの
まぁなんとなく企画はいいんだけど、色々熱意のばらつきがあるきもします
本当にどんな条件で見えた、見えないくらいしか書いてないけど、まぁ盲撃ちで抗体買うよりはマシじゃないかなと思います。

そういえば岡山大学ベンチャー臨床試験を始める!って記事を読んで、おう地元の星よって思ったんですが
会社の名前が
なんか岡山には桃太郎しかないような、悲しさ。まぁ超余計なお世話ですが。
ホームページ見ると、貫禄ある桃太郎が不機嫌そうにくるくる回っています
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REICというガン細胞で発現が抑制されている遺伝子を発現させると、ガン形成が抑制されるという実験結果に基づいているようです。
遺伝子治療ってのは若干引っかかるけど、岡山発のベンチャーとして成功し欲しいなぁ。

最近は神経炎症という現象が、多発性硬化症などの自己免疫疾患に限らず、神経変性疾患でも重要なことがわかっていますが、自閉症の発生にも炎症反応重要らしいです
詳しいことはリンクを張ったマイナビニュースの方がよっぽど詳しいので省きますが、この日本のグループはノックアウトマウスをつくって、行動異常のあるマウスをスクリーニングするという地道なプロジェクトをつづけて来ました。
ある遺伝子(Schnurri-2)のKOは自閉症によく似たような表現型をしめすのですが、Schnurri-2は実は免疫系の制御がよく知られた遺伝子でした。
実際、KOマウスではアストログリアが異常に活性化されており、イブプロフェンなどの抗炎症剤を投与すると症状が改善するそうです。
最近自閉症患者の解析などでも免疫機構と自閉症形成に相関があるというデータもあるようです(PNASらしいですが未確認もう許してちょんまげ)
Schnurri-2自身がターゲットになるかは、もう少し評価が必要だと思いますが、炎症反応の抑制というのは、自閉症形成抑制のターゲットとしてありうるのかもしれません。

以下マニアックですが。
エーザイの開発しているγセクレターゼモジュレータ、E2012の作用部位(γセクレターゼの活性本態であるPS1のN末に結合)
なんて論文がJBCに載っていて、チラチラデーターを見ました。
GSM(マニアックですいません、γセクレターゼモジュレータの略で、副作用の少ないγセクレターゼの抑制ができ、アミロイドβの毒性のあるものの産生抑制をします。)と一口にくくっていますが、有名なGSM-1とは別のサイトに結合するらしいとか。ツリーパイン系はみんな同じなのかな。
どっちもPS1のN末端側らしいんですがね。
どっとはらい。ややこしいのう。
個人的に面白かったのが、副作用の強い、γセクレターゼの活性部位に結合する阻害剤と併用すると、かえってE2012のγセクレターゼとの結合が強くなるそうな。
既視感、まぁ気のせいか。
だからなに?って感じだけど、活性部位の構造の変化というのはGSMの結合に大きく寄与するのだなぁという感想です。
最近アルツハイマー遺伝子変異をもつγセクレターゼや、アルツハイマーの患者さんから精製したγセクレターゼにはGSMが効きにくいってポスターをみた記憶がありましたので、もしかしたら、活性化部位の変化により、GSMがくっつきにくいのかなぁとかぼんやり思ったのです、ああマニアック。
モデル動物でOKでもあんまり臨床うまくいかないことが多いですから、iPSを使うなど、患者さんの状態に近い活性をもったγセクレターゼで治療効果は確認するべきなのかも。

めもってイカンな、忘れるって重要。
もう二三ねたあるけど、また明日です。