へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

色をつけて見るのです・RabLove・LaminA-Progerinの過剰発現により、iPS細胞による老化モデルが構築出来るかもしれない

赤毛のアンも明日で終了です。
成功するだけが人生で大切なことでは無いのかなぁとは思います。
見出し難きではあるのですが。

免疫染色、キレイだし面白いところもあるんですが、4時間も顕微鏡に座っていると、目が疲れます。
今日は、輸送系分子についてCell signaling社のラビットモノクローナル抗体シリーズを試しましたが、神抗体ですな。
SC社なんて無かったんや。(いやサンタさんも、良い抗体は良いのですが・・・)

合わせて買ったミリポア抗体も神でワークして、欲しかったFigureの半分くらい作成できました。
もう培養細胞系であんまりやること無い気がするなぁ。
現象はわかったけど、何故、どうして?というところはまだまだ旅の途中って感じなのですが。
といっても教科書書くわけじゃなし、キリがありませんし、まとめないと。

最近Rab分子ラブ(しょうもない)なのですが、勉強になるサイト見つけました。
奥が深い分子です
日本語レビューはこんなのがあります
まぁこんなの書いて誰かの役に立つことあるのかしら。
最近色々考えます・・・

Alzforumが衣替えしてました。
うーん慣れてないから使いにくいなぁ。
すごくスッキリしたデザインになったとは思うんですけど。

読もうと思って忘れてましたが、iPS細胞から作った神経細胞の老化を加速して、神経変性疾患のモデルを作れるかもしれない、というお話もありました。
iPSって一度リセットして幹細胞になる、ということで、細胞的には若返っているところ、加齢による疾患モデルになりうるのか、疑問がありました。
実際この報告でも、老人から取ったiPSでは、元の細胞で観察された、核膜のDisruptionなどの老化マーカーが消失することが示されています。
早老症という、老化がかなり早く起こってしまう病気があります。
なんか映画があったよね、
ロビン・ウイリアムズ主演、まだ見てないけど。
でこの病気はウエルナー症候群(DNAヘリケースの異常?)、ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群などあるのですが、今回老化促進に使われているのは後者の病因遺伝子LaminA(Progerin)です。
詳しくはこのサイトが詳しいです
東京都老人総合研究所のページはなかなか勉強になります
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LaminAは核膜を形成するタンパク質ですが、変異により、核膜異常、各種代謝障害を起こし、細胞の老化を促進します。その分子機構はわかっていないことが多いですが、おそらく遺伝子の修復、増幅エラーが積み重なるものと思われます。
そんなラミンAを短時間iPSに発現させることにより、各種加齢マーカーが増加するそうな(なんでやろ)
今回Parkinson病との関連を調べていて、変異を持った患者さんから取ったiPSにProgerinを発現させて加齢を加速すると、表現形も加速するようです。(ドーパミン神経の機能がオチたり、酸化ストレスがたくさんでたり、マウスに移植してもドンドン死んでしまったり)
実際神経細胞の加齢にProgerinってどのくらい関わってるのかというと疑問なんですけどね。
だって分裂しないから、あまりDNA修復系の影響が出にくい。
早老症の患者さんって認知機能は正常だった記憶です。ああ、あってるな。
でも、すごく面白いと思いました。
少々アーティフィシャルでも、表現形を加速することにより見えるものが増えるというのは、実験系を立てたかいがあるってもんです。