へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

嵐の鉄槌・それをひろう・尾道からしまなみ海道へ・究極の氷いちご・人種がちがうとアルツハイマーの進行性も違う?・SOD1変異は軸索の逆行輸送を阻害からミトコンドリア障害に至りALSを起こす

You cataracts and hurricanoes, spout
Till you have drench'd our steeples, drown'd the cocks! . . .
And thou, all-shaking thunder,
Strike flat the thick rotundity o' th' world,
Crack Nature's moulds, all germains spill at once,
That makes ingrateful man!
イメージ 1
そんな憎しみを叩きつける勢いで、台風が通り過ぎて行きました。
週末実家に帰ったので、ハハにきいたら、「あんた-台風こっちとおらんかったんよ」とのたまう。
まってくれ、どう考えても真上を通って行ったんだが。
寝てたんやろ、寝てないわ、みたいなまさに水掛け論(うまくない)でした。
公園を通ったら枝がバキバキ折れておりました。
これ幸いと、前から欲しかったメタセコイアの枝を回収しました。
挿し木で育ててみたかったのですよね。
イメージ 2
ある秋の日、ヘノヘノの思い出を胸に実家を訪ねてきたある人物の姿が。
ああ、もうあの人もいないんだなぁとぼんやり川を歩いていると、なんということでしょう、続々と続くメタセコイアの並木が!
ながれる「千の風になって」
ヘノへのさんは墓にいない、ここにいるんだ!と涙するのでした。
うむ、そこまで妄想して満足した、何年計画だよって木はするが、気はするやね。
まぁあまり勝算はない、一応挿し木の勉強をしてルートンとか塗ってみたけど。
本当はもうちょい手を加えなきゃいけないみたいだし、まぁだれも訪ねてこんわね、ふきさりし薔薇は今死せり。
自分がそれほど気が長い気はしない、早く伸びろよ木の根っ子、伸びぬとはさみでちょん切るぞっと。

週末は母を駆り出して歩かせるべく、尾道からしまなみ海道へ行ってまいりました。
イメージ 3
瀬戸内の珍味を堪能する、華麗なカレイ、食べかけですまぬ。
イメージ 4
混んでたけど四国は楽しいところです、高台でぼんやりしてたら、従姉妹の家族が歩いていてびっくりしました。
まぁえらい縁のあることでしたなぁ。

実家の近くの氷いちごが本当に絶品でした、あなたにもわけてあげたい(チェルシー?)
いや、いいんだ。昭和は遠いなぁ。
イメージ 5
いちごがふんだんに使ってあって、見事でした、うまかったー。

さて、サイエンスネタ、わはは。
俺の論文は何処をさまよってるんでしょうね・・・そろそろ打診するかなぁ
どこで止まってるか全くわからん、直せと言われれば大改造でも喜んでやるんだが、永遠の保留やけんなぁ
なんか足りないならやれる体制も出来たし。

さて、人種の違いは頑としてあるわけで、アルツハイマー病の病態もEuropeanとAfrican americanで違いがあるらしい
実際にはどちらの人種もアルツハイマーとして診断される人は一定確率で出て来るわけだけど、純粋なADの病態(アミロイドプラークやタウの凝集)だけが観察されるケースと、梗塞や、パーキンソン病病因因子αSynucleinの凝集体であるLewy小体などの凝集を伴うケースがある混合型(と彼らは定義)のケースとがある。
じつはこのPureとMixの比率は大きくヨーロッパとアフリカ系アメリカ人とで違うらしく、前者ではPureな病態を持つ人は50%になるのですが、後者では25%に満たない。
アルツハイマーの病態の進み方にも人種差がある可能性を示唆しています、もしくはCultureの差かもしれないけど

さてトラフィックインペアメントアフェクトエーエルエス
よんでないで、ぼくにだって休日はあるんや。
面白いっちゃ面白いのかな、SOD1という遺伝子変異で筋萎縮症側索硬化症(ALS)が起こるのですが、変異を導入したマウスでは、ALSと同様の運動神経変性が起こります。
モデルマウスの解析によりALSの初期病態としてLysosomeの機能低下が起こることが明らかになり、どうも変異SOD1がDyneinという輸送因子に結合して、軸索のRetrograde traffic(逆行輸送)を阻害しているとのと。
そこでSnapinというLysosome-endosomeの輸送に関わる因子を発現させると、SOD1の効果を抑制して、ALS症状改善。
うーむSOD1以外にもALS遺伝子はたくさんあるのだが、SOD1特異な機構あるということやろか。
Lysosomal endosomal輸送は色々な神経変性疾患に関わっていることが明らかになっているけど、あきらかに障害を受けるタンパク質は異なる。
そういう意味では、SOD1得意な系があってもいいのかも。
改善効果はチラ見では、治るというより、寿命が延長するといったものではある。
別にそれが意味がない、ってわけではないけど、発症機構として新しい!ってところで評価するのではなく、そろそろ既存の治療仮説についてよりよく効く可能性がある、もっと寿命が伸びる、そんな体系的な評価ってのが必要なのかもしれない。
なんとなく、この分野は収束しないでどんどん拡散していってる気がする・・・