吉備津神社に初詣に行ってきた。
信仰に近い、結構願いが叶う、桃太郎様、強し。
弟子は先週行って、大吉だったと喜んでいた
とりあえず僕も引いてみるかと引いてみたら大吉。
幸先は良い、じっくり今年の抱負をいのってきたが、国家試験の合格を祈願するのを忘れていた、ああ、まぁ今年は本番じゃないから。
帰って学校に行ったら弟子が実験してたから、大吉とったどーと報告
嫌な顔をしていわく、大吉しか無いんじゃないでしょうね・・・
むむ、そんな気もする。
まぁ去年から大体の占いは、仕事はうまくいく、だから悪い気はしない。
運命の人は来年以降に現れるらしい、何歳だと思っているんだ、神様、勘弁してくれ。
Nature communicationに掲載されたAlzheimer論文をつらつら読んでいた。
これは遺伝子のリスク因子候補と実際の病態を相関させることで真の病態関連因子を同定しようという手法、CPASSOC(Cross-phenotype association analysis)という手法を用いている。
今回はAlzheimer病(AD)で起こるBrain Atoropy(脳萎縮)とリスク因子候補の相関性を検討し、既知のリスク因子ApoEの他に、FAM222Aが同定された。
さらに、実際にモデルマウスやヒト病態にどの様にFAM222Aがコードするタンパク質であるAggregatinが関わっているかを解析しているというながれ。
- ADにおける脳萎縮において、FAM222AのSNPの相関が示された。
- AD患者脳、モデルマウスにおいて、AggregatinがAmyloid plaqueの中心部分に局在していることが、組織染色、生化学的に示された。
- AggregatinはADで増加しているよう?
- Aggreagatinはオリゴマーを含むAmyloid-beta(Aβ:老人斑の主要構成成分)と結合し、その結合領域はN末端80アミノ酸内にある。
- AggregatinはAβの凝集性を高める機能があり、AggregatinのADモデル動物への脳内投与はAmyloid-plaque形成を促進した
- Aggregatinのノックダウンはモデル動物の病態(Aβ凝集・認知機能低下)を改善した
というような流れ。
若干疑問もあって、この業界の長年の議論だと思うけど、そもそもAmyloid-plaqueの量が本当に脳萎縮と関連するのかなぁとは思った。
Aβは非常に貯まっているヒトがいても、殆んど脳萎縮が起こらないケースも有る。
以前ブログでも取り上げたが、ApoEのクライストチャーチ変異というものがあり、この変異と家族性アルツハイマー病の病因となる変異を同時に持つ患者はAβ沈着が高度に認められるのに対して、脳萎縮があまり進行しないらしい
またAβの沈着はADで脳萎縮が起こる何年も前から始まっており、実は脳萎縮と実際に相関するのは、もう一つのAD病態である神経原線維変化、その構成成分のTauの凝集である。
本当のAggregatinの評価は、むしろTau凝集との関わりを見なくてはわからないのではないかと思った
もう一つ今回挙げられていたApoEに関してはTau凝集との関わりが熱く研究されているところ。
ApoE4 markedly exacerbates tau-mediated neurodegeneration in a mouse model of tauopathy | Nature
まぁ、この辺の流れも、使ってるモデルはあくまで前頭葉型認知症モデル(ADと似てTauの変異による凝集が起こるが、Aβは蓄積しない)ADモデルじゃないしなぁとか、ちょっと混乱する部分が多いきはするのだが・・・
すごく混乱するのは、じゃぁApoEがFTDのリスクかといえば、賛否両論のようなゴタゴタっとした雰囲気だったりする。
とまれ、この論文系の話をすると、頭が混乱するからやめやめ。
まぁ結局、ヒトにおけるAD状態を包括的に再現するモデルが無い、というのが難しい所ではある。
あと、Amyloid plaqueのCoreにあるっていうのは、むしろ防御的な働きなのかもしれないきがどうしてもする
というのもCoreにあるAmyloidっていうのはもう、ガッチガッチに固められて、むしろ隔離されて無毒化されているイメージを持っている
まぁ全体的なAβの凝集に関わっている、という論旨なんだろうけど、じゃぁ別にCore以外に豊富にあっても良いんじゃないかな?
とにかくもうちょい機構は色々あるんじゃないかと思うが、FAM222A=Aggregatinは新規ADリスク因子としてなかなか面白そうである、というところは同意
なんとなくApoEがらみでなにか機構を持っているんじゃないかなぁ、という予感。