へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

風邪のせいだボケじゃない・ポスターは自分でも難しい・ApoEは結局どうしたらいいのか-ApoEKOとモデルマウスの掛け合わせ

やはり、風邪薬を飲みながらだと調子が出ないのだろうか。
色々事務仕事が溜まっていたのを片付けていたのだけれど、大ポカを2つくらいかましてしまった。
休みの日に会議をします、とメール送って、5分くらいで3人くらいに叱られた。
ええい祝日はへのへのの休日ではないのだ、だまりおろう(すいませんm(__)m)。
まぁ色々気になっていた案件も片付きそうな気配があり、あとは組換え書類と奨励金書類を二つばかり集中してかけるかなという環境は整ったところで学会。
まぁ楽しむさ、でも学生だけじゃなく、自分の発表を入れても良かったかもしれない。
気楽だが、実績をつまねば。

学生の発表予定ポスターを見ると、いかん、こいつは発表得意だと思ってほっときすぎたわーと思い、あした印刷という渋い顔を見ながら結構直す、というのはちょっとひどいか、まぁ素直だから言う通りホイホイ直してくれるんだけど。
じつは僕はあまりポスター作製自体は得意ではない、とにかくデータと説明を盛ってしまいがちなのだ。
ポスターは見る気が起こらなければアウトで、データは足りないくらいで質問を受ける方が良い。
文字が多いポスター(しかも英語)誰が読むかいな
デザイン、目的・結論のわかりやすさ、この辺にフォーカスしたい所。
ということで、私の弟子は当然文字が多くなる傾向にあり、バリバリカットするのであった。
本当は1Figure全体削ってShape upしたかったけど、さすがに時間切れ。
ヒトのポスターは直せるのが不思議なところだなぁ。

最近色々な雑誌から投稿の勧誘が来てうんざりするなんて話をしたが、今日は変わり種として、Dr. Henoheno(仮名やで)-Sanとさん付で送ってきたメールがあって、まだルーチンでメール送りつけるやつらよりましやなぁと好感をもつのだった、投稿せんけど。
ちょろい、まぁ他のメールがひどすぎる、歯の衛生状況雑誌に僕がどうやって論文書けるというのか、論文読めや。
アルツハイマー病と虫歯ってのは実はあったりするけれど。

輪読会の順番を忘れていて、明日自分の読みがあると聞いて慌てて論文を読む。
前から気になっていたJEMのApoEノックアウトマウスとADモデル掛け合わせってのを読むのだ。
まぁ短くてよいってところもある、最近Figure多い論文ばっかりでへきえき。
ApoEマウスの話は本気でこんがらがる、適当に読みながら書いてみよう。
ADモデルマウスはAβと呼ばれる、アルツハイマー病老人斑の主成分が増加するモデルで、加齢とともにAβがプラーク(斑)と呼ばれる凝集物を作る。
じつはこのプラークは色々な種類があって、ブラックホール(?)的に中心にギチギチに固まった構造体を持ち、いろいろな蛋白質や活性化グリアを呼び寄せてさらに毒性を広げそうなもの(異論あり)、あまりそういう引き寄せ効果の強くない、綿菓子とか雲?っぽい密度の薄いがブロードに広がっているようなものがあったりする。
どちらが大事かというと百家争鳴、それだけでレビューが書けそうなお話になりそうだなぁ。
個人的には密度の濃いブラックホール型(勝手な呼び名なので真似しないように)は、毒性が高いAβがある結果としておこる道標のようなもので、大事なのはプラークになりそうなAβ凝集なんじゃない?って立場。
さて論文のお題としては、今までApoEノックアウトとADモデルでプラークがほとんどなくなるのだ、というデータが出ていたので、もっと凝集が進みそうなモデルで同様か試してみたという所か。
だいたい先行の論文を外挿できると言えなくもないけど、ブラックホール型の発生は減るんだけど、かえって綿菓子型(良い子は略称を真似してはいけない)が増えてしまう
うーん凝集の核を作るのにApoEは働き、また綿菓子的Aβもバクバク代謝するって二面性の働きをApoEが持っていればせつめいできる?
その割にはあまり脳内Aβ量自体は変わらないか。
一方でAPOEKOでお掃除屋さんであるMicrogliaが斑近くにやってこなくなる。
Aβ凝集体近くにはNeudofibrally tagleと呼ばれるシナプスの成れの果て?神経ストレスを示す?ができて不健康そうな印象が出てくるのだけれど、これもApoEノックアウトでひどくなる。
ミクログリアの機能不全で同様の効果があるらしく、おそらくはApoEはAβプラークの近くにMicrogliaを連れてきて、毒性の強い嵐の中、神経を助けるようなサポーティブな免疫反応をつかさどっているのかもしれない?
しかし補足データでInnate immunityとか、言っていることとFig3のデータはどうも合わない。
安易にDecreasing trendとか使うなら、有意差って意味があるのかいとも思う。
Fig2Iはなんか野生型とモデルマウスのデータいれかわってないか・・・
PDFにはFig3Gがあって探したけど本文にはない、ねっとでみるとFig3Eとなっていた、ちゃんと直せや。
異様にこの手の(ヒトの)間違いには厳しくなってしまった、まぁ勘違いもあるのかも。
結論としてはApoE良いもの増やすよろし、あれ?ということで、このラボは一体どっちをかんがえているのかまたわからなくなるのである。
まぁ神と悪魔両面をもつってことか
結局認知機能か、神経細胞死でも見ないと決着つかないし、本当はSolubleなAβ凝集体種をみなければいけないよねという所になる、うううブーメランで胸が痛い、そんな簡単じゃないのもわかるんだ。