今日は微妙に頭が痛く、やや不機嫌に過ごした。
低気圧が近づいているわけでもないようだが、さて目でも悪くなってきたか。
あんまり体調悪い悪いばっかりも言ってられんのだが、なかなか休まらん。
実習の用意と授業準備がやや地獄で、まぁなぜ早くやらないと言われれば、前月も地獄だったんだと答えざるおえん
パーッと一週間くらい休みたい気分はあるが、例の試験にエントリーする予定なので、勉強しないといかん、まぁ勉強はきらいじゃないんだ。
しかしやることは結構たくさんあって、集中が寸断されるのが辛いところではある。
年末は学会業務の引き継ぎとかも入ってしまって、まぁどうなることやら。
停滞している間も、別に世の中が止まってるわけでもない。
面白い話題として、中国で謎の(と言ったら流石に悪いか)アルツハイマー病治療薬が承認されたってニュースを読んでいた。
あんまり中国の承認試験は詳しくなく、疑いは持ってしまうのだが、最近の中国科学界の躍進もすごい所ではある、まぁ行政はよくわからんけど。
この治験が海外にも通用するかは気になるところ、夢はあるんだ。
はてDimebonって薬がロシアで承認されてなかったっけ?っておもったけど、有望結果だけで承認待ではいかなかったのね、なつかしいわ。
ちょっと同じ匂いを感じるけど。
どうも腸内細菌叢を海藻に含まれる等によりコントロールし、脳内の炎症を抑制する、という結構わらしべ長者みたいなメカニズムで動いているらしい。
と皮肉っぽくいっても最近はMicrobiota(細菌叢)はいろんな病気の原因になっていると注目されている領域で、ADもその中に入る。
レビュー的にはこのへんかな。
jneuroinflammation.biomedcentral.com
学会で小耳に挟んだ話としては、ADモデル動物の細菌叢を抗生物質で淘汰すると♂依存的な病態改善がみられるというお話であった。
腸内細菌叢→炎症誘発因子→Glia(Microgliaが多い?)の活性化→AD
地獄のスキーム、まぁ一概になくなればいいということでも無いだろうが。
モデル動物由来糞便を抗生物質カクテル処理した個体に移植すると病態がもどっちゃうんだったかな。
下記論文がもうでてるんだった。
まぁマウスとヒトは細菌叢がちがうだろう?とは思うが、腸と脳の密接なつながりは感じる
遠き異国にもつながる細菌X、もしくはその代謝物が存在するって事はあるのかもしれない。
逆に健康体から糞便移植を行うと病態が改善するという報告もTranslational psychiatry誌に出ているようだ、こいつはAbstくらいしか見てない。
Short chain fatty acid、酪酸あたりが改善因子らしいが・・・どこかで酪酸は若返りの薬物なんて話を見た気がするな。
うーんこの話を聞いて、毎回頭がくるくるするのだけど、どっちが鶏で卵なのか、つまりADモデル動物でなぜ、ADが起こるような細菌叢になってしまうのか?
リンクがいまいちよくわからない、パーキンソン病と腸内細菌叢の方がわかるくらいだ、確か腸炎となりやすさに相関があるんじゃなかったかな。
実は細菌叢自体は変化せず、グリア細胞の感受性の問題でも良いんじゃないかって気がする。
おもろい話だし、地元さんの乳酸菌飲料あたりでAD治療ができないか試してみたい気もするが、まぁ一から始める仕事ではないわな。
とりあえずヤクルト飲もう、しらんけど。
家族性アルツハイマー病患者の方で、家系的には40代発症が主要なのに、認知症をなかなか示さない患者さんはApoE3に新たな変異を持っていたようだ。
その名もクライストチャーチ変異、都市名かな。
もう少し詳しく書くと、ADの病因因子Aβの産生酵素であるPresenilin1に変異がある家系で、凝集性の高いAβを産生し、若年性の認知症の原因となる。
クライストチャーチケースではAβ凝集(ピッツバーグコンパウンドによる確認)はかなりあるのだが、ほとんど神経変性が見られず、タウの凝集も少ないとのこと。
どうも変異体ApoEはヘパラン硫酸プロテオグリカンと結合する能力が低いとのことで、Aβやタウの凝集過程に大きな変化を引き起こすのでは?という流れのようだ。
タウとApoEはイマイチ繋がりが良うわからんが。
生化学データは薄いのでHSPG結合についてはまだわからない?と思ったけど、Aβが凝集しても細胞が死なない所は、後期AD治療薬としてApoEが使える可能性を示しているようで、おもしろいお話。
1例で大丈夫なのかなぁとは思ったが。Nature medicineに論文