へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

玉に瑕・夏風邪・NRG1を増やしてAD症状改善へ

何と戦っているのだろうという気分にはなってきた、どうも最近被害妄想がなぁ。
色々思うことがあっても流してしまっても良いはずなのだ。
喋ると、愚痴が出てくるにしても冗談だし、なんかそれで許せたりするんだけど、
文章を書くと、悪い方の自分が出てきがち、ってタイプなのかもしれぬ、まぁそれが本性と言われると、それまでなんだが、苦々しい気持ちになってしまった。
自分は昔からこんな人間だったろうかと思うのではある、もっと楽天的ではなかっただろうか。
ああ、穿たれたる玉は元の玉に戻らざるものなり。

皓月流春城,華露積芳草。
坐念綺窗空,翻傷清景好。
清景終若斯,傷多人自老。

晩節を汚すよりは徳を積みたいものだ。


夏風邪を引いてしまったようだ。
喉が痛いなぁと思っていたら、ちょっと熱っぽくなってきた。
最近大きな病気をしていないので、体温計が何処に有るかわからず、まぁちょっと大きな行事を控えており、休むわけにも行かないので、えっちらおっちら学校でサ行をしておったさ、さっぱりもせず しごとを するつもりが せいぜい そうじするだけ 
ええいサ行じゃなく作業な。
恐ろしく喉が痛くなってきた、ダイエットはまたお休みですわ。

サイエンスネタ的には面白そうな論文は拾った、まぁいみあるかわからんけど。
アルツハイマー病モデルマウスにおいて、ある膜タンパク質を増やすと、どうも認知記憶機能がある程度回復するそうな。Scientific reports
NRG1はじつはアルツハイマー病の病因因子であるAβがAβ前駆体蛋白質から切り出される時の責任酵素であるBACE1により切断を受けることが明らかになっている。
BACE1はAD脳で活性が上昇していることを考えると、全長型NRG1はやや減っていく可能性もある。
そのことを示しているのかCSF中のNRG1断片の分泌量がADで上がる、という論文もちらほら有るようだ。
NRG1はErbB4と結合して、髄鞘形成や、シナプス可塑性に関与する、ということも知られており、BACE1阻害の副作用のターゲットとしてNRG1は考えられてきたが、BACE1の大活性化による、表現型があるのかもしれない。
今回ウイルスによりNRG1を増やすと、Aβの切断活性をもつNEPを増やし、ADモデル動物のAβ沈着を減少させる(なんで?)、とのことのようだ。
実際にはNRG1は神経保護作用をもつという論文もちらほらあり、ADでNRG1が減る、というよりは、神経保護作用の一環をみているのかもしれない。
NRG1がNEPの發現を誘導する、という点も、やや強引(データ的には増えているけど)、じっさいはAβ産生が影響しているのか、代謝が影響しているのか詳細に解析するべきだろう。
ただ、APP以外の基質のADへの作用、という観点からは面白いのかと思った。