最近、本質的にはお笑いを人生に求めてるんじゃなかなぁと思うようになった。
結局自分が幸せになりたいとか思うとすぐ転ぶのでもうやめた。
せめて周りの人がゲラゲラ笑って幸せに仕事が出来る環境を作ってみたいということで、その方針でくるくる動いてみた、いのだが。
非常に疲れるんだが、最近週に一回くらい怒らねばならない時間があり、こいつで俺はストレス解消してるんじゃあるまいなと胸の奥に聞く。
ポジコンとネガコンのない仕事なんてやっても無駄なんじゃと何回叫んだだろう。
この子が無事論文書いて博士とったら俺はきっと泣けるわ、と思いながらコツコツ先に進める努力をするのであった。
まぁ博士には自分は高い理想を抱いているんだが、そこにたどり着けなければ博士になれないわけではない、指導される人間を間違ってるんじゃないかなぁ、不安。
腸内細菌叢と神経変性疾患の話をしたばかりのところ。
考え方としては健康マウスからADモデルマウスに糞便移植すると改善するし、ADモデルマウスの腸内細菌叢を殺すと、条件付きで症状が改善するなど、病態に関わる因子、もしくは若さ・健康に関連する因子が存在する印象で、加齢即悪的な印象である。
そんな考え方と一線を画す?論文がScience translational medicineから出ていた。
この論文では、若い無菌マウスに、加齢マウス(大体24月齢)や若年マウス(5~6週齢)の糞便を移植すると、予想に反して加齢マウスの糞便移植により神経新生の活性化・腸の成長、長寿に関与するホルモンFGF21とその下流の活性化などが起こり、かえってベネフィットがあるというようなお話らしい。
最近流行りの酪酸の濃縮が、加齢マウスにおける細菌叢の成熟により起こっているという流れのように思う、最終的には酪酸ナトリウムの投与により上記と同質の効果が期待できるらしい。
面白いっちゃ面白いけど、加齢って一体何じゃラホイ的な気分にはなった。
現象は面白いと思うが、まず対象が極端かもしれない、いろいろな疑問を持った。
○AgedとYoungの間が空きすぎており、加齢が有効なのかがわからない
○Youngの状態が未熟なだけで、他の時期の糞便移植をすれば同じことが起こるのかもしれない。
○免疫炎症反応が腸で起こると、短期的に脳内活性化につながる可能性はないか。
○無菌マウスが不健康なだけで、細菌叢は量的に改善されただけの可能性はないか。
○糞便移植が長期的に無菌マウスの健康にベネフィットがあるかは示されていない。
○Agedマウスの腸内細菌叢の変化とやらが、他の研究室でも再現できるかは結構綱渡りな気がした。
○結構表に出ているデータのブレが激しく、個体差が激しそうにも思えた。
正直腸内細菌叢の試験はかなりラボ間での再現性を取るのが難しい実験系ではないかと思っているが、ソコを規格化できれば面白い事がわかりそう。
酪酸は若返り因子としては有望なのだろう、でもバターをかじる気にはならんが。
知らんうちにまたNature系速報誌が生まれていた。
Communication biology?うーんどこかで紹介したかもしれない、もう創刊して2年目くらいにはなるのか。
Scientific reportsとNature communicationの中間を狙ってるらしい細かい。
サイレポがIF:4.0くらい、Nature communicationsが11.0
ということで7~8くらい狙ってるということかなぁ、そんなコントロールつくもんかいな、雑誌が多くてちょっとむかつく。
読んだ(眺めた?)のはエンドソームの形成にはじつはエンドサイトーシスは重要ではなく、ゴルジ体からの輸送小胞の形成こそが重要で、Rab5活性化因子の形成はGolgi体がその鍵を握るらしい。
従来はエンドサイトーシスがエンドソーム形成の鍵を握るような説明であったが
特にエンドサイトーシスという機構は、初期エンドソームが、後期、Lysosomeへと移行していくのにも必要がないようだ。
どちらかというとトランスゴルジネットワークで産生された輸送小胞を母体としたエンドソームという器官があって、そこをたまたまエンドサイト-シスされた基質が歩いていくのだってところか?
まぁちょっとしたパラダイムシフトではありそうだが、いままでとなにか違うのかちょっと迷う。
酵母以外で成り立つのかしら、この話。