へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

その結婚にずっこけてもいいですか・慨嘆も重みはなく・プラモ屋にはいる・パーキンソン病と幻覚と統合失調症と罹患リスクと

担当学生が結婚をするという、めったに無い経験をさせてもらいました、ええ。

先生、お伝えすることが…って神妙な顔するので

なんやまた、苗字が変わるんか、って言ったら、何でわかったんすかとのたまう

まぁ血に熱があるうちにやれることをやるんだよ、するつもりあるなら早いうちに結婚しちゃえば、とは確かに言いました、いいましたなぁ。

結婚するではなく、したと報告してくるとは思わなかったが・・・

まぁあとは無事卒業させるだけ(留学の資金をなんとかせんといかんが)、多分その後はあんまり世話を焼くこともないんだろう。

もうちょい日本語をうまくかけるようにして、送り出すんだ。

俺が悪いのかなぁ、独特な癖が抜けない・・・

なんだかんだで6年面倒見たのか、感慨深いな。

自分の初めて受け持ったドクターは結構特別なんだろうなーと思う、僕の上の先生は兄弟みたいな感覚で付き合ってきた気はする。

 

若い頃に結婚したいといった時、もうちょい喜ばれてたら自信持って続いてたりしたのかなぁとか幸せな人を見て思ったりもする。

そうじゃないんだろうと理性では思うが、まぁもう痛烈に響きはしない。

良いものも悪いものも、思い出せるものがスッとなくなった時期があって、まぁがっかりもしたが、刺さらなくもなった。

吹きさりしバラは今は死せり、だっけ、どこで読んだんだっけなぁ。

丘の家のジェーンのお父さんのセリフだった気がする。

おお、新潮文庫はもう絶版か。個人的にはかなり好きな本なんだが。

リタイアしたら「いい加減薬理学」という本を書きながら、モンゴメリの本を読んで過ごしたいな。

 

プラモデルの店が駅前にできて、つい入ってしまった。

www.hs-tamtam.jp

めっちゃ楽しそうに大人たちがなんだっけラジコン?ではなくミニ四駆か、走らせてた。子供はいなかった。

ガンダムのプラモデルとかタミヤカラーを見てると、子供の時の興奮が蘇るなぁ。

まぁ俺のガンダムはもうベクター組み立てになってしまっているので買いはしないが。

SS木とか連れてったら喜ぶかなぁ、自分で買うつもりなくても、知識のある人と歩くのは楽しいんだよね。

 

パーキンソン病と幻覚なんて記事が出てた。

https://www.sciencedaily.com/releases/2021/04/210428140858.htm

Science translational medicine、医療系雑誌。

パーキンソン病では幻覚が多く発症するらしく、死亡率等とも相関するらしい。

レボドパ投与しているから、中脳辺縁系ドパミンガバガバ、統合失調症の陽性症状見たくなってる、というのはひどく妥当にも思えたんだけどなんかやることあるの?

うーんどうも人工的に幻覚を発生させるテストが可能で、その反応をPETで解析すると、どうも機能的な連関が失われているということがわかったらしい。

何に使えるのかいまいちわからんが、幻覚をコントロールしなければいけない患者がわかるのかなぁ。

でもレボドパ投与をしないわけにもいくまいが。

調べてみるとレボドパよりD2特異的アゴニストが効果を発しやすいらしい。

D1の機能はよくわかっていないが、D2受容体はGi、D1はGs(一応)で逆だから、感覚的にはどちらも押してしまうレボドパより、D2だけ押す方が強く幻覚が出やすいのか。

教えるにはこれでも良さそうだが、実際は確かD1D2二量体形成とかが絡んでるとか、複雑そうな論文が出てた気がする。

運動系の表現型が目に付きやすいが、実際にはドパミンは精神のコントロールに大きな役割を持っており、パーキンソン病ドパミンが少なくなるとウツを生じやすいはず。

レボドパの副作用に精神型の症状も挙げられており、まれに病的賭博等もあったかな。

統合失調症パーキンソン病は関連あるのかなぁ、と調べてみると、まぁないではないな、リスク上昇

neurosciencenews.com

おお2021年のニュースだから新しいな、いいのみつけたわ、授業に使お。

これは結構予想できる結果で、まず統合失調症の治療薬はドパミン(D2)受容体拮抗作用が強くその副作用にはパーキンソニズムがある。

うつ病でもそうだが、神経伝達物質(のシグナル)の長期の不在は受けた側の神経細胞の活性を著しく損なうし、神経新生が低下する可能性がある。

統合失調症の治療ではD2拮抗は外せないことを考えると治療がPDリスクに影響している可能性は考えやすい。

興味あるのは、大塚製薬のアリピプラゾールは、部分アゴニストであり、そのくくりからは外れると言える。

定型抗精神病薬(純粋なD2拮抗)と非定型抗精神病薬(弱いD2拮抗と強い5-HT2A拮抗+α)でちがうか、そしてアリピプラゾールやその次世代型であるブレクスピプラゾールがパーキンソン病リスクに係るか。

この辺がわかると、より統合失調症での第1選択肢、というのが狭まっていくのかもしれない。

ゆうて、効果が強いものはそれなりに残っていくんだろうが・・・