へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

再生は前途多難・統合失調症/自閉症病因遺伝子MDGA1は抑制性シナプスの形成を抑制する・タウと癲癇

喉が大分人並みになってきました。
あんまり楽しいこと無いなぁ。
真面目にならないことはいかんと思いますが、考えても仕方ないことはさくさくスルーできるのがいいのかなぁと思います。
ビバ鈍感力

海外学会に行こうかなぁ、とおもいつつも先立つモノが無い悲しさ
でもまぁ多分行けそうな話なので、Abst作成に勤しんでいます。
締め切りヤバイな
もう一山有りそうな気もしますが。

帰り道の神社にボンボリがほのかに輝いていました。
節分なんでしょうかね、バレンタインではあるまいし

帰りがけビルの広告を見上げたら、キリンの広告で、夢の暮らし!というテーマで
自分の愛車で暮らしたい
ってのが燦然と輝いてありましてしばし佇んで見上げてしまいました。なにそれ
練炭燃やすんじゃなかろうな

さてサイエンスネタってあったかな
今日見たJCB論文はちょっと面白かった
in vitroのデータしか無いからJCBなんだろうけど

さて自閉症の病因遺伝子であるMDGA1、MDGA2という遺伝子があるのですが、神経にたくさんあることが知られていましたが、あまりその生理的作用は知られていなかった。
今回MDGA1やMDGA2は、シナプス形成に影響するNeuoligin2と特異的に結合することが明らかになっています。そしてどうもそのリガンドであるNerexinβとの結合を抑制するようです。
イメージ 1

結構面白いくらい特異的。
お仲間にNeuroligin1というのもあるのですがこちらには結合しない
そしてNeuroligin1は興奮性神経のシナプス形成に関与するのに対して、Neroligin2は抑制系シナプスの形成に関わるため、MDGA1の過剰発現で抑制系シナプスができにくくなる、ノックダウンで増える(やや見た目微妙だけど)。
シナプスの形成を抑制的に制御する因子はまだまだあまり見つかっていないとのことです。
シナプスのコントロールの効いた成熟というのが神経の発生に重要なのかもしれません。
神経活性とか見たらもっとハイジャーナルに行きそうな気もしましたが(まぁJCBも十分ハイですけど)。
同じような論文が出そうなのかな?とかうがった見方を

タウで癲癇もアルツハイマーも治るんじゃ?ってはなしもちょっとおもしろいのかな。
過去のセオリーでは、アルツハイマーが進んだ神経は活動を抑制され、神経細胞死に向かって行くと考えられていたのですが、実は早期のアルツハイマー病では、過活性のかかった神経が多く存在し、過活性によりアルツハイマー病原因因子であるアミロイドベータ蛋白が過剰産生されるという機構が、さらなる症状の進行につながるのではないか?という説が最近出てきております。
そういえば神経活性化とγセクレターゼの活性増加って記事があったなぁ、読まなきゃ良かったって一瞬思った論文だったからちょっとわすれてたわ。ていうか再発見できぬ、まぁいいか
ある種の癲癇抑制薬により、抗アルツハイマー効果があるかもしれないという話もあったか。
なんの話だっけ
癲癇とタウ、そうそう
どうもアルツハイマー病モデルマウスで頻繁に癲癇が出て、タウを減らすと改善するので、カリウムチャンネルをノックアウトした普通の癲癇モデルについてもタウを減らすと、癲癇が減ったそうです。
タウなんていらんかったんや
実際ノックアウトでほとんど表現型無いらしいですし
タウというのは微小管に結合して、安定化に関わると思われるのですが、さて、癲癇を減らす機構はとんと思いつかないなぁ、タンパク質の運搬とかかなぁ