へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

ひとがみなわれよりえらくみえるのです・マウス胎児遺伝子発現データベースEmage・ついでにErbB4は筋萎縮性側索硬化症の病因遺伝子だった・匂いの認識

新しき明日の来たるをしんずといふ
 自分の言葉に嘘はなけれど

啄木も悪く無いですな、生活能力は皆無ですが。
学会にでて色々な話を聞いていると、自分の研究がつまらないんじゃないかと思ったり、学者としては駄目だなぁという思いに駆られたりします。
まぁなかなか人間力ってのは難しい、それでも自分に期待しているから、がっかりするのかも
自分に納得する時は来るのでしょうか。

アンニュイなのは仕事がなかなか進まないからか。論文仕上げなきゃ。
ワクワクしながらやってた思いつきがうまく運ばず、まぁこの実験うまく行かなかったら諦めようと思います。
うーんどこに出せるかな・・・

サイエンスネタ、さて。
マウス胎児の遺伝子データベースってのを見つけて遊んでました
発生というのはすごく魅力のある分野な気がします。
というのも、わりとどの動物も同じような経路をたどるから
そして違いが出てくるのも発生になるわけで、まぁいいや楽しいのです。
せっかくだから、なんか調べてみるか、最近ALSの病因遺伝子として報告のあったErbB4いってみようか。
わお東大の研究だった。
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ああ、これはリーズナブル、脳および脊髄に強い発現が見られていますね
ErbB4はシュワン細胞やオリゴデンドロサイトに発現し、神経細胞に発現するNeuregulin1というタンパク質の受容体として働き、シグナルが発生すると、それぞれの細胞が髄鞘に分化し、神経細胞を多い絶縁体を作り、跳躍伝導を可能にします。
論文によると、ALSのある家系ではErbB4の変異が存在し、その変異はNRG1からのシグナルを弱めてしまうようです。
髄鞘のでき方、構造などがALSの一因である可能性を示唆しているかもしれません。

発生ついでに匂いについて一つ
多分分野外なので読まないのですが、匂いというものがどのように我々認識するかという仕組みがわかったかもしれない
記事の受け売りですが、我々、オレンジ、レモン、グレープフルーツと似たような匂いのものを見分ける事ができます。
匂いというのはひとつの化合物で構成されるのではなく、複数の化合物の集合体を認識している事になります。
先ほどでてきた柑橘類なんか結構似たような化合物を使ってるはずですが、じゃぁどこでそれらの区別がなされているか?それは匂いを感じる神経の構造によるのかもしれないというお話
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論文読んでないのでなんですが、ショウジョウバエの嗅覚神経(カニオン細胞?)こんなかんじでClaw(コブ?)ができております。
実はこのCLAW一つ一つが、違う匂い化合物を認識するそうです。
神経細胞はひとつのCLAWでは発火しませんが、複数の化合物の刺激で発火する、つまりひとつの神経が匂い混合物一つに特化している可能性がある。
簡単にいえば、レモン、オレンジ、グレープフルーツに対して一つ神経が対応し、レモンならレモンの匂い化合物すべての刺激が入力されて初めて発火する、そんなメカニズムがありそうとのことです。
まぁそんなこと言ってるんだと思うよ、論文読んでないのですみません。
どっちにしても不思議ですね、どうやってコントロールされるんでしょうか。