へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

ろんぶんのはーどる・愛の研究なのだ・エンドセリン拮抗薬は脱髄性疾患の治療ターゲットとして有効かも

受験生見ていると、受験はもうしたくないな、っておもいます。
まぁ色々書きたい事もあるけど、書いたらあかんわな。ナムナム
なんて言うか、色々な人がいるなぁと
SMAP世界に一つだけの花歌っちゃいたいくらいです。

さてなんか論文のオチオチ、って言って自分で悲しくなりました。
今書いてる論文は結構面白いストーリーが展開出来ているのですが、自分でも信じている現象なんだから、論文書くために実験してるわけ(だけ)じゃないということも、心にとめておかないと。
病気の研究を論文するための(ドラ)ポイントってなんだろう
○現象もしくは仮説に新規性があるか
○証明のための実験系は妥当か
○病気に関与していることが、遺伝的、または形態的に言えるか
○動物モデルで治療ターゲットとしての妥当性が評価できるか(最近ならiPS細胞でもいいかも)
まぁ当たり前の事を並べただけですね。
上2つがあればなんとか論文になるレベルで、High Journalになるとやっぱり最低限下の2つのどちらかは満たしていないと厳しいかなぁ。
IFが高いってだけなら上の2つだけでも載せてくれるJournalはありそうだけど、自分の載せたいJournalは難しい。
今書いている論文は面白いんだけど、下の2つがまだまだ甘い、でもこの2つは大きなカベなんですよね。
やらなきゃ、と思って始めるのではなく、もう最初から実験に組み込まれている、そんな系を組まないといけません。
まぁ無いものを嘆いても仕方ない、後は実験を積んですべての疑問に答えると言う方法もまぁあるのです。

もう一本レビューした論文、こちらはMajor revisionですんだようです。
まぁ結構軽く書いて?流したしのう。
データは面白かったし、なんか地獄の番人みたいなレビュアーになるのも嫌ですし、通りそうでよかったわ。
できるだけ公平になりたいと思うんですけど、明らかにストーリーが自分が信じられないのに、データーだけはリジッドだとかなり抵抗感は感じます。修行が足りない。

サイエンスネタ。
実は自分は研究を始めたのは、人間の思考についてどういう機構でおこるのか知りたいなぁ、とおもったところで始めたんですが、師匠の先生の優しい声に導かれるように、いつの間にか神経変性疾患の事しか考えないようになってました。
催眠術やわー
まぁあんまり後悔はしてません、人生いろいろ躓いた事もありますが、僕は病気の研究は好きですし、性に合ってる気がします。
心の研究となると、矛盾するようですが大分数理的な感性が必要になりますし。
僕とは対極にいるような頭脳の持ち主の後輩がそんな研究をしていたりします。
頭の中身は違うんですがお互い結構仲がいいから世の中不思議なもんです。
なんでそんな話をしているか、そうある心の動きを研究する話題がこの季節増えてくるです。
そう時はきたるバレンタインのために動いている。
、そうの季節なのだ。
熱はないぞ、だって雑誌で特集したりするんやで。
Science dailyにこんな記事が。
ちょっと面白かったんですが、結婚やカップルの成立を仲介することは、仲介者にかなり幸福感を与えるみたいです。そういえば仲介が好きな人は本当に好きだしなぁ。
それも普段出会えないような人たちをウマくMatchingできると至上の喜びらしい。
えーと色々すみませんm(__)m、なんで謝ってるんや・・・
こんなこと書いてると、また怒られるのかなぁ。
個人としてうまくできなくても、話題として好きでええんやないかと思うんやけど。

愛を保つためにはダブルデートなども有効みたいです
他のカップルとお互いのパートナーについて語ることで、関係が密接になるそうな。
はてねぇ、まぁ海外のお話やけん。

愛だの恋だの書くとやはり歯が浮きますねぇ、ちょっと病気の事書くか。

多発性硬化症(MS)という病気には興味があって、神経を囲んで電気的な絶縁環境(簡単には電気コードの周りのゴムみたいなものです)をつくっている髄鞘というものがあるんですが、MSでは自己の免疫がこの髄鞘を攻撃することにより多様な神経系の障害が出てきます。
こういう脱髄性の病気の治療には、髄鞘前駆細胞であるオリゴデンドロサイトを再び髄鞘として分化させるという機構が必要になるのですが、じつはオリゴデンドロサイト、病気の場合分化にブレーキがかかっていることがあり、なかなか髄鞘の再形成が難しくなったりします。
今回オリゴデンドロサイトのブレーキの原因として、アストロサイトから放出されるエンドセリンというペプチドが関与していることがわかりました
もう一つこの論文興味があったのはNotchという、自分が研究していたシグナルにも関わりそうだったからです。
どうも
脱髄という障害により炎症反応が誘発→
炎症制御機構をもつアストロサイトがエンドセリン-1を分泌→
アストロサイト活性化し、NotchのリガンドJaggedが発現上昇→
JaggedとオリゴデンドロサイトのNotchが結合し、Notchシグナル活性化→
オリゴデンドロサイトの髄鞘への分化を抑制する
って流れみたい。はてこの流れだとγセクレターゼ阻害剤でもRemyelination促進するんじゃないか
と言うかそんな論文ありますな
ああ読んだことあるのになぁ。
まぁ基質が多いからγは難しいけど、エンドセリンは受容体拮抗薬髄鞘再形成を促進し、創薬ターゲットとしては有効というオチです。

エンドセリンには強い血管収縮作用があり、エンドセリン拮抗薬は肺高血圧症の治療薬として用いられているそうです
よさそうなターゲットに思えるけど、さてどうか。