へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

改名するか・あいさつ回り・校正サイトを使う・神経活動依存的なNeuroligin3の分泌はGliomaの増殖を促進する・LRRK2活性と腎機能・TREM2と髄鞘形成の関わり

冬あたりから昇進含みの職にアプライしていたのですが、だいたい本決まりになり、東京から異動することになりました。
いまだに人生仮免中で押したい気持ちはありますが、それも甘え、プロとして生きていかなければならぬ気がしてきました、ブログの名前変えようかな。
ヘノへの先生疾風伝とか、ヘノへの先生セカンドとか。
今月は論文の締めに専念して、成果を残していかねば。

大学に書類を取りに行くがてら、旧研究室によって挨拶してきたりしました。
大先生とのんびり研究話とかしてきました、たのしかったなぁ。
学生だった頃は、彼と話しても何が何だかわからなくてカキーンと固まってたもんですが、思えば遠くに来たもんだなぁと感慨深かいものです。
興味の向きは同じながら、彼は自分にはない理路整然さがあるので、話してるとぼんやり自分の考えてたことがピースにはまっていく面白さがあるんですよね、あんまり褒め殺ししちゃいけないけど。
恩師がバリバリ頑張ってくれていると、まだ背中を追っかけられるなぁという安心感もあります。
彼に博士課程くる(究極の人材不足だ・・・)?ってきかれて、へーいと答えてここまでやってきたけど、幼い頃からのアコガレの博士号とれて、研究でそれなりに楽しく生きてきてるし感謝感謝。

英語校正を入れようかと色々調べています、もうIボッチは利用できぬのだ(やめれ)
大手は1単語12円位がスタンダードでどこも同じような感じです
こういう校正サイトは、論文の書き方、直し方のノウハウについて教えてくれるので、見ておく価値があります。
Editageの論文をよりスッキリと簡潔にする10の秘訣なんかはなるほどなぁと思いました。
ちょっと語数を縮めたいんだよね。
調べていくと、校正会社30サイトを徹底比較というサイトも有りました。
いちご4円程度のものもあり、この辺も激戦やなぁと思います。
英語の苦手だった元友達が、いちご3円程度で翻訳等請け負ったのを思い出すので、ヤスすぎるとどうもなぁって気分がします。

結構サイエンスネタ自体は色々あるんですけど、ちゃんと読んでないなぁ。
面白そうだなとおもってストックしているのは、グリア由来の脳腫瘍(Glioma)の成長は近くに存在する神経活動に強く依存しており、神経から分泌される可溶性の因子、あなたが犯人だ(眠い)ということでスクリーニングへ。
それでわかったのがシナプス接合、自閉症に関わるとされるNeuroligin3が神経活動依存的に分泌され、それをGliomaが受け取って、ヤッホーと増殖する、そんな経路があるらしい。
Neuroliginはセクレターゼと呼ばれるアルツハイマー関連酵素によって切断を受けるし、その分泌経路は興味のある所。
今回Gliomaについて観察しているわけだが、もしかすると、Glia細胞の機能に、こういう分泌物が関連している事も大いに考えられるわけで、Myelin plasticityなんてのもあるらしい。
専門家にオマへは脳科学者なのかと罵られそうだな、知らんもんは知らん。仮免中なんや。
面白げなんだけど、Vitroでは有望な感じが、ヒトのサンプルなどでみるとうーむ、これだけが関わってるのかいな?と思ってしまう渋さがないでもない。
受容体までちゃんと明らかになっていれば、もう少しの説得力を感じたかもしれない。
恐らく他のファクターも関連しているだろうと、今回出てきたCandidateを睨んでいます。
興味のあるタンパク質もあったし、ちょっと覚えておこ。

HMGにLRRK2と腎疾患というようなお
LRRK2はパーキンソン病関連遺伝子で、研究している人間にとっては、つい脳でしかはたらいていないと考えてしまいがちなんだけど、どっこい結構いろんな臓器で動いている場合も多い。
LRRK2のノックアウトマウスで加齢にしたがい、腎臓に色素沈着が観察されるらしい。
なんかタバコ吸ったヒトの肺みたいに黒い。
腎機能には異変がないのだが、マクロファージの浸潤があるなど、恒常的な免疫反応の賦活化があるようだ。
なんとなく腎疾患一歩手前ってかんじなのだが、ところがどっこい、横紋筋融解症モデルによる腎障害にはLRRK2KOで耐性ができるらしい、へんなの。
まぁその辺に意味があるかは謎だなぁと思ったんですが、色素沈着自体は、色々なものが代謝を受けにくくなっている、Lysosome機能やオートファジー関連で説明できるかもしれないのでLRRK2の機能としては面白そう。
LRRK2の阻害剤で腎機能に異変が起こる可能性もあり、副作用の予想としても重要なのかも。
ああ、プロテオームの結果でちょっと興味あるのないじゃないなぁ、あんまり手を出したいものじゃないけど。

TREM2のミエリン再形成における役割、って論文がJCIにでていた。
これもリザルトざっと見ただけなんで恐縮。
TREM2はミクログリアに発現しており、アルツハイマー病のリスクファクターであるのだけれど、同時にNas-hakola病の病因遺伝子でもある。
この病気は進行性の精神障害がでてくる病気らしいが、髄鞘形成不全なども現れてくるらしく、なぜミクログリアのタンパク質が、髄鞘形成(オリゴデンドロサイトによって形成される)に関わるのか不明な点も多かったらしい。
どうもTREM2機能はミクログリアの脳における局在、移動に関わっているらしく、TREM2欠損により脳梁ミクログリアが局在しにくくなる(うーんデータは渋いが)。
脳梁における神経障害が起った場合、TREM2欠損個体では、ミクログリアによる、髄鞘断片の除去がうまくいかない。
じつは髄鞘の成分が残っていると、断絶した神経細胞はAxonを伸ばしにくくなる。
よって神経再生が行われにくくなる、というような流れで、加齢した神経に悪影響をおよぼすらしい。
先ほどの髄鞘可塑性、みたいな機能にもTREM2はかかわってるんかな?