へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

信じて良いのか・パーキンソン病治療薬の有力なターゲットc-Abl

広島が強い。
恐ろしいことに私の小学生以来である、何年前だと。
知人は皆優勝という言葉を恐れるのであった。
何回か裏切られとるしな。

さて大体神経変性疾患で散見されるのは酵素の失活・不活化であるが、治療ターゲットとして、蛋白質を活性化するというのは至難の業である。
たまに酵素の活性化、というのもみられると色めき立つ、阻害剤を作ることは可能であるかもしれないから。
ということでJCIにパーキンソン病でc-Ablという蛋白質をリン酸化する酵素が活性化している可能性があり、c-AblはαSynucleinというパーキンソン病の病因遺伝子である、特徴的な病理変化Lewy bodyの主要構成成分のリン酸化を促進し、凝集を促進しているとのこと。
細胞分裂など、数多くの細胞プロセスに関与している酵素。c-ablの遺伝子は9番染色体に存在する。慢性骨髄性白血病cml)の患者の大半では、9番染色体のc-ablの部分が途中で途切れて、その先が22番染色体の一部と入れ替わっていて、その結果、bcr-abl融合遺伝子が形成されている。
とのこと
さてOncogene(癌促進)なのは分かったが、慢性骨髄性白血病パーキンソン病に関係あるやろか
と思って調べると、おどろきの白血病治療薬でパーキンソン病患者の症状の改善、というニュースあり。
ニロニチブは選択性の低いチロシンキナーゼ阻害薬であるのでC-Ablを抑制している可能性もありそうだ。
C-Abl自体もαSynucleinの代謝制御Parkinの活性変化に関わっている報告があり、キーとなる酵素であるのは確かそうだ。