へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

3万円でよいのか・ぺリスターは仮の名前・PARISのパはParkinのパということでParkinson病のキータンパク質なのだ

住んでいる部屋の更新手続きのお知らせ、というのが来たのでもう少しで二年経つということになる。
東京に住んでいるときは香辛料、ならぬ更新料10万円という法外な値段を取られたものだが、そこはO県、学生は3万円台の部屋にすむ街、更新料は3万円とか。
新幹線の音やうるさし、引っ越そうかとも思うのだが、荷造りの煩わしさなり。

さて、いろいろな実験をするのにぺリスターポンプがあると楽だなぁ、と思い、カタログをめくる日々である。
知らなかったけどAttoが商標登録をしているらしく、ぺリスターポンプで検索するとほとんどAtto社製品が出てくることになる。
おそろしいな商標登録。
さて、ではAtto社製品しかないかというと、そういうわけでもなく、(もっと安いのが)チュービングポンプ、という名前で売られていることになる。
といっても機能的にはAtto社製品クラスのものがほしいのも事実。4流路あるのは何に使うんだろうか。
手動式ってのがあって安くてちょっと惹かれた、パイプオルガン張りにくるくる回すのである、もうついでに音楽もなるようにしたら爆発的に売れないだろうか。
むかし遠心機のセールスに来た人が(もちろんほかにもセールスポイントがあるのだが)、うちのは、終了の音楽が4つ選べます!とか言っていたのを思い出した、
その木は何の木か全く気にならないので、安くしてください・・・

さてPARISといえばフランス万歳なPARIS、もしくはトロイ戦争のきっかけとなったパリスが思い浮かぶのだが、タンパク質にもPARISがあるらしい。
そのなもParkin interacting substrateでPARIS、いやいや、その略語はまぁ無理があるけれど、科学界のネーミングってそんな感じである。
ということでPINK1、Parkinはどちらもパーキンソン病の病因遺伝子であり、PARISはその相互作用する基質(でも相互作用しない基質ってないよね?)であり、パーキンソン病に関わっているのである。
PARISがPINK1でリン酸化されるとき、PARKINはPARISをユビキチン化し、それを打ち滅ぼすのである。
まぁこの辺は面白いなと思う。PINK1、Parkinが正常なうちはPARISがどんどん分解されていくのだけど、何らかの理由でPARKINがPARISをユビキチン化できなくなると、どんどんPARISが貯まって、どーん、とドパミン産生細胞が自壊してしまうというなんだかよくできてるんだかよくできてないんだかわからん機構が神経細胞にあるらしい。なくてよくない?これ。
なんかPARISって聞いたことあるな、と思ったらそういやCELLパーキンソン病のキータンパク質ではないか、という論文があったわ。
PINK1でリン酸化、ってところが新しいみたいである。
結局のところ、落ちた機能を再賦活するって薬をつくるのは結構難しい。
ターゲットとしては核内転写調節因子であるPARISの阻害剤、もしくはその抑制的なターゲット因子であるPGC-1の機能を補てんするというくらいか。
PGC-1はなかなか多機能で面白い蛋白質だから、妄想は膨らむなぁ。