へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

祭りは横でフンフン聞き流され・科研費はドナドナと送られて・査読はクドクドと返信され・LRRK2論文はネチネチしてるなと読まれていくー脱リン酸化酵素はパーキンソン病創薬ターゲットになりうるか?

大学祭

ピーヒャラ流れる音楽を聞きながらY学部は静かなもので、せっせとDNAの精製をしていた。

学会に行く前に出来ていたのをちょっとほったらかしていたもので。

昼にしおしおパンをかじるが、なにか食べるとキリキリ胃が痛む。

胃腸は(たまにくじけるけど)結構強かったんだけど、少し長患いかもしれない。

 

一応、国家試験を受けるつもりがあり、実験しながら3時間位マルバツ問題を嗜む。

結構衛生面白いな、ヒトの体感温度がどうやって計測されるかとか勉強した、カタ温度計、習った記憶がないので、T大の教育は余り意味がなかったということか。

受験票がそんなT大からしか出せず、直接取りに行かなければいけないという、信じられん制度になっており、しゃーないので12月初旬に取りに行くことに。

毎年恒例とかなりたくないけど、今年は受かる気しないなぁ。

薬理結構間違うんだけど、おのれ

ひっかけにすべて引っかかる純真な私がいる。

 

科研費は学生にガンガン読ませてみた、守秘的にちょっと迷う。

まぁ彼女、彼らが何らかの申請書を書いていくわけだが、学生のときにいつも思っていたのが、良い見本、指標がほしく、どのような考えで改善していくか道筋がほしいと思ったりした。

だいたい理系の昔気質は、盗め!とかよくわからんことをいう。

といっても最近はノウハウ本も出ていて、かなり役に立つのだが、マニュアルに従っているだけでは「熱気」が出てこない。

熱気とは研究やテーマに対する愛の熱さであり、愛の達成のために論理を構築する努力の厚さである。

近い題材の熱気ってやつににあてられるのは重要だと思う。

自分のがどう受け取られるかはわからんが、彼らの意見を取り入れ、リファインしていく姿を見せるのは悪いことでは無いだろう。

これ基盤Bでも行けるんじゃないですか?といわれ、お世辞?ともおもったけど、自分でもなかなか出来は良かったので、勝負をかけても良かったかもしれない。

ただどうしてもパリッとした論文が最近出ていないのがネックで、怖くて出せなかった。

後2年がんばって次は自信を持って勝負できる状況を作り出さなければ。

これで、落ちたらこんなブログ書いてて立つ瀬ないけどなぁ。

ということで、金曜日に旅立っていったのであった。

 

毎年出して落ちていたO県新聞社の奨励金は今年までしか出せないのが発覚、というか今年出せたのか、諦めかけてたぜ。

最後なら徹底的に熱いネタで、夢のあるやつを書いてみよう、この時期に出せる最後の挑戦。

武田はもうだめだったかな?ぎりぎり行けるかもしれんが・・・

 

論文の査読は、結構謎論文だったのでやらせた弟子が一瞬でくじけ、なんやら3行ばかり書いた査読をよこす。

だめ論文をどれだけだめっぷりがすごいのかちゃんとDescribeしてEditorに納得させるのが査読者の仕事なんじゃい、とは言ったが、まぁ結局自分で書き直すことに。

この論文の査読者として名前載るのやだなぁ、っておもったので、最後の障害として徹底的に立ちはだかろうと思うのであった。

RecommendはRejectにしようとおもったのだが、ボタンがない。

どういうコッチャとよく見てみると、どうも私は5番目の査読者でReviseを読んでいたらしい。

いやいやいや、何人読んでもこれ掲載レベルじゃないだろうと思うのだが、というかReviseでこれなんかい。

こういう論理的でない実験構成組む人たちと議論したくないなぁ。

こういう雑誌のEditorは違うヒトが読めばなんとかなるかもっていう、なにか一縷の望みでも持っているのかなぁ。

仕方ないので要再査読にしたが、大人しく眠って欲しいところ。

 

愛しの(?)LRRK2はどうも輸送に機能しているらしく、その基質としてRab10のリン酸化などを介し、Rab7L機能を調節ってながれだったかな。

個人的にはRabのリン酸化、活性化は熱い。

そんなLRRK2のリン酸化能のカウンターアクト、つまりRabの脱リン酸化酵素をスクリーニングしたよって論文をチラチラ眺めている。

elifesciences.org

なにがすごいってサプリのFigureが壮観

300強の候補遺伝子siRNAについてすべて手間のかかるエスタンブロッティングを3回繰り返して、それぞれRab10リン酸化抗体、Rab10抗体、Loadingコントロールを見るっていう徹底ぶり。

とにかく死ぬほど(ポスドクは死んでるかもしれない)ウエスタンが出てくる、きらいじゃないぜ、このくどさ。

これを気が狂わずに出来る気が自分ではあまりしない。

ということでPPM1HというホスファターゼがLRRK2がリン酸化する!っていうしごとのカウンターパートとして有力らしい。

面白かったけど、A549というがん細胞がLRRK2の発現が高いにしても、モデル系としてはどうなのかなぁ、ってところと、じゃぁ治療としては活性化するって話?難しくない?ってのが気になった。

あと特異性かなぁ、ホスファターゼってソコまで基質特異性がない印象だけど、まぁIPもやって、基質であるRab8、Rab10との結合見てるのか、うーん過剰発現のIPはどこまで信じるかだけどしっかりやってるほうかも。

さらに脳ではたらき、またLRRK2が働くという免疫系細胞にも多いとのこと。

ここまでくると、そこまで文句を言う筋合いもないかも、脱リン酸化タンパク質も小胞輸送に関わるんだって所は実に趣がある。

一歩進んで、パーキンソン病で発現がどうなっているか、神経を使った検討が出ていれば、Neuronくらいにはなったか?