暑い中歩いて学校に行ったら、今日は一日中頭痛だった。
どうも夏生まれの割には暑さに弱い。
ひびくのは
耳鳴りみたいな
せみのこえ
ガーンガーンと頭に鳴り響く。
Youtubeで王陽明の話を聞いてたらなにげに感動してしまった。
江戸時代に陽明学が流行ったくらいは知っていたけど、学問はよく知らんが生き方がかっこいい。
いつも思うが世界を理解することは、人生を愛し、人を愛することにつながっていても良く、王陽明の生き方はその体現と言っても良い。
哲学者の生き様は、大体その哲学が好きか嫌いかに関わらず面白いものだ。
精神のギリギリまで考えて考え抜く、学者の原型が哲学者の中にある。
読み会のあてにしようと、JCBに掲載されていたγセクレターゼの論文を読んでた。
古き良き懐かしい香りのする、いかにもJCBらしい論文だった。
γセクレターゼは4種のコンポーネントで形成される複合体だが、そのアセンブルは細胞内のどの小器官で行われているのかは明らかではなかった。
この分野の老舗、Anneart博士は得意の生化学を駆使して、NCT-Aph1およびPS-pen2のDimerがそれぞれERから出芽し、ERGICというERとGolgi体の中間的な局在を示し、ERGIC上でAssmbleされるのではないかという仮説を導いている。
まぁこの理解がなにの役に立つのかはわからんが(やっかみである)、γセクレターゼのすべてを知りつくそうとする、その余裕と探究心は羨ましいくらいだ。
純粋に自分の知りたいことを追求するには実績と集金力が必要なのだ・・・
ただ一方で仮説には疑問も残る
ERの出芽としてはCOPIIというタンパク質を含む小胞に取り込まれる必要があるのだが、野生型においてすでに成熟したγセクレターゼがERに存在し、COPII非依存的な機構によって出芽しているとするデータが存在している。
このデータから素直に考えるとγセクレターゼはERである程度複合体形成が起こっているのではないか、やや論文全体が仮説ありきで立ち上がっている印象はある
Dimer formationはどれかのγセクレターゼコンポーネントをKOして抜かないと観察が出来ないくらい少ない、つまりArtificialな条件下でしか確認できない。
ここには仮説の弱さがある。
彼らの仮説を証明するためには
○定常状態に近い状態でERGICにおける未成熟なDimerの存在を示すこと。
○各Dimerが合体すると成熟した複合体が形成される
などの結果があるとかなり強かったかもしれない。
まぁ僕この論文好きだけど。
今査読している論文より、よっぽど筋が通った理屈を並べてるしなぁ