やっぱり12月はきつい季節だ。
週末が埋まることが多く、師走ってやつだなぁと思う。
めんどいのは、師走が終わってもまだ走っているということだ。
春が来たら春で走る、先生業は結局忙しいんだね。
再来週から3週間教養の授業も始まる、さて本業の授業もだいぶ貯金を払ってしまった、さらに追い打ちは論文の締め切り。
まぁまぁ、多分こなせないこともないだろう、頑強に親は生んでくれたものだ。
母を連れて豪渓まで紅葉を見に行ったが、すでに殆ど散ったあとであった。
雨が激しく降って、大学の葉っぱも殆ど落ちていたからなぁ。
こんな感じに見えるはずではあった。
母は紅葉があるあるとのたまうが、一体どこにあるのかがよくわからない。
どうも会話が成立しないなぁと思うことが増えてきた。
大昔のことを、最近のように語ったりするし、こちらも頭が混乱する。
人生で何かが実っているのを見る時代が終わり、ちょっとずつ何かがこぼれていってるのを見始めている感じはある。
のんびりウンウン頷けば良いのだろうが、理屈の合わない話が苦手でどうしてもつっこんでしまう。
ああ、なかなか人はおとなになれないものだ。
ちょっと疲れた。
授業も8回目、佳境の抗アレルギー・抗炎症薬である。
気合をいれて授業スライドを練る。
なかなかトピックがわかってよろしそうな授業構成になった気がする。
改めて勉強するとかなり面白い分野ではあるが、専門家の先生も居ると思うと、自分が教えて良いのかしらと迷うところもある。
面白さ、を前面に出しているけど、細かいところがこぼれているかもしれない。
といってもあまり細かいところをつついていくと学生は興味を失うし、むずかしいところだ。
ためにためたプロスタグランジンの話をここでするわけだけど、まぁやっぱりこの辺に入れないとわからんからなぁ。
前の方の授業でもちょいちょい出ていたから、難しいところだが、この構成しか無いんだろう。
ちゃんと概観するとNSAIDsが抗アレルギーとならない理由もわかってくる。
プロスタグランジンの一部は抗アレルギー的な働きを持つのが面白いところだ。
特にPGE2が気管拡張作用を持つのがポイント。
この辺はアスピリン喘息などの発端となり、NSAIDsは一部のアレルギー様症状を加速してしまう。
アレルギーは炎症反応を多く使っているが、けしてイコールではない。
まとめているとロイコトリエン、ヒスタミン、プロスタグランジンの住み分けというのがぼんやり見えてきた。
こういうイメージを伝えられたらなぁとおもうんだけど、授業すら見ない人がいそうなのは残念。
まぁ誰もが学問を愛しているわけでもないのだろうけど、せっかく大学にいるのに惜しいなぁと思う。