へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

行ったり来たり頭が痛かったり・ALSの保護的Valiant?

片頭痛じゃないけど睡眠の質が悪くて、どうも朝起きると頭が重い。

大体5時ぐらいに目が冷めてしまう悲しさ。

血圧の薬もあんまり効果が無くなってきた気がするし、むずかしい。

 

母の調子がまた悪くなって、実家を何回か往復する日々

行ったら行ったで、私倒れてましたっけ?という感じでピンピンしているように見えるから、なかなか難しい。

衰えるばかりと言うのは理屈的にはわかっているのだが、まだいけるか?とおもってしまう。

ただ、もう一人暮らしは無理かなぁ。

 

なかなか突如呼び出されてペースが乱れるのに慣れない。

靴を持ってくるように言われ、うへぇ靴取りに実家まで往復かーとはちょっとぐったり思ってはしまった。

親はそんなことかんがえずに、色々してくれたんだろうから返さねばならぬのだが。

なかなか、仕事のことだけ考えて生きて行けはしないものだ。

 

Nature neurosciにALSの保護的バリアント、なんて論文が有ったからつらつら読んでた。

www.nature.com

うーん、ALSの発症率が1万人に一人かふたり、という認識(現在はもうちょっと発症率は上がっているかもしれないが)だから、なんでこれが統計的に成り立つのか、感覚的によくわからないなぁと言うのが正直な所。

ALS患者6100人のデータ対対象者7万人というからだいたい1:10ということで、発症率に対して健常者データが足りないことにはならないんだろうか。

ADはAβ病態などと比較でき、また症例も多く、いくつかの保護的Valiantが見つかっている。

有名なのはApoE2

molecularneurodegeneration.biomedcentral.com

最近ApoEに他の保護的ではないかというChristchurch 変異Valiantが報告されているが、これは症例があまりにも少ないので続報待ちかしら。

www.nature.com

とおもってしらべてみたら、否定的なデータ?もでている、なかなかうまい話はない。

ホモで持つか、ヘテロで持つかの違い?はあるらしいので絶対否定ではないが。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/nan.12670

少なくともApoE2があるのに、最近はApoEはないほうがいい風潮となっているが、どうなんだろう、まぁ今日のトピックではないか。

ApoE以外で確定的なのは、APPの保護的変異であろうか。

www.alzforum.org

これはKnock-inマウスモデルでも指示されるでーたがでているようだ。

elifesciences.org

 

さてはなしをもどすと、リスク遺伝子が見つかるというのは、それは濃縮されているからよく分かるのだが、防御因子が見つかるのがわからないというかピンとこない。

ALS患者の持ってなくて、対照例が多く持っている遺伝子を選べば成り立つのか。

防御因子をもってると、5倍発症リスクを下げるとからしいけど、うーん。

まぁどんだけ遺伝子で決まってるの?という気もするんだ。

昔調べた感じでは、環境汚染に対するリンクは報告されているし、脳に衝撃のある職種で(具体的にはアメリカンフットボールとかサッカー)などでも罹患率は高いそうだ。そういう職域や地域性のリスクとかが同様でない人たち(だと思うが)の間でくらべて防御因子は決まるんだろうか

統計はよくわからんなぁ、感覚的にはこの症例数では出来ない、なんだけど。

ただデータは面白かった。

Interleukin18受容体結合タンパク質(LI18RAP)の3’UTR領域に落ちており、この遺伝子のmRNAの安定性を失わせるらしい。

タンパク量も減少し、結果的にNF-kBを介したミクログリア炎症作用を低下させ、ALS危険性を下げるのでは?という話ではあった。

データの掘り下げはなかなかNature系だなぁという妥当性はあった。

IL18RAPの発現増加はALS症例で報告されているらしく、そのへんも面白いところか。

だけどこのタンパク質も本当は生理的機能があってしかるべきなんだよな。

大体ひとのホメオスタシスは40年僕らを生かすために機能しており、行き過ぎた免疫も本当はそのために必要なものなのかもしれない。

ヒトが長く生きるようになって、病気も克服できることが多く、このような防御因子がわかるようになってきたのだろうか。