へのへの先生仮免中

やっぱ教授になるまで仮免中で行きます(なれるのか)、神経系の研究がメインです

こういうときには漫画をよむ・Cryptic exonはALSバイオマーカー・病態の解明につながるか?

色々滅入っていて、あまりブログを書く元気がなかった。

仕事しかしてないのに仕事がうまく行かないと、どうにも。

 

こういうときはバカバカ漫画を買うことが多いんだけど、これはなかなか名作の予感。

www.shonenjump.com

一気に既刊を読み切るくらいには面白かった。

落語でジャンプ、強い。女主人公でジャンプ、強い。

よくよく見ていると、ちゃんとジャンプっぽいところもある。

何巻くらいで終わるんだろう。

ちゃんと考えてそうだけど。

 

いくつか論文を読んでたけど、これは面白かった。

www.nature.com

Cryptic exonの論文を読んだときに、この可能性を思いつかなかったのは謎。

僕もだいぶ鈍くなったのかなぁ。

ALSの病因遺伝子の一つTDP43は、RNAと結合してスプライシングを制御するが、ALS病態では核局在が減り、結果的にスプライシング異常が起こる。

色々なパターンがあるのだが、一部に今までイントロンとして飛ばされていた配列がExonとなり、新しいアミノ酸配列がタンパク質に追加されることがある。

逆に言うと、この新しい配列は病態特異的に現れることになるから、疾患バイオマーカーとして使えるのではないかという話。

分泌因子 hepatoma-derived growth factor-like protein 2 (HDGFL2)を選んで、特異的抗体を作成、本抗体がALS病態において脳髄液や、血症で特異的な認識を示し、また、初期病態を検出できることから、病態マーカーとしても有用であり、Cryptic exonと発症の密接な関わりをしめしている。

TDP43とは別のC9orf72の病態でもこの抗体の認識はあるため、異なる遺伝子シグナルをつなぐ共通機構の存在も予想される。